きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「凍る月~紅の契り~」夜光花 (ラヴァーズ文庫)
運命を首肯し、或は嫌悪し、それでも
自らの人生を受け止めてまっすぐに生きている人たちが
みんな魅力的。
梁井の愚直な不器用さは愛おしいし、
一癖ある黒澤はメッチャ憎めないし、
何より人間でも獣人と戦える執事、アレックスが特大級でカッコよかった!
なんなの、あのスペックの高さ!
戦うことしか知らなかった獣人たちに対して、
共存を訴える光陽が与える影響って半端ない。
えげつない組織の一部が明らかになり、
これから彼らとどう係っていくのかが気になるところ。
黒澤の自己肯定は見習いたい。
自分で自分を認めてあげないと、息苦しくて仕方ないと思うから。
光陽が口にした無自覚の殺し文句は萌えた。
あれじゃあ梁井も歯軋りしつつも抱きしめるしかないよね。
黒澤のその後がものすごーーく気になるんですけどーーー!!!
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「凍る月~漆黒の情人~」夜光花 (ラヴァーズ文庫)
情報は身を守る盾にも武器にもなる。
真に我が子を守りたかったのなら、
早い時期に本当のことを教えるべきだったのでは?と思いつつ、
温室育ち故の素直さとまっすぐさが、光陽の武器なのだと思い直す。
獣人と餌。
共依存のはずなのに、なんだかイヤな言い方だな~と思っていたけど、
梁井の発したこの関係性を表す言葉に納得。
自分本位で一方的な梁井の発言に最初はイラッとし、
でもその直後の彼のフォローや、発した言葉を悔いる言葉に
結果的に絆されるというか、許してしまうというか。
狡い大人。
彼の芯が一本通った生き様はとてもカッコイイと思う。
次巻も楽しみ。
「商業的にNGなことが多くて、ぬるい感じになってしまった」とあとがきにありますが。
私、全力のバトルが読みたかった~!
とは言え。
さすが夜光さん。読み応えバッチリのアクションバトルです。
とりあえずすべてのBL作品に言いたい。
連作や続き物には是非巻数を!
ちゃんと最初から並べていたはずなんだけど、いつの間にか1作目と2作目が入れ替わっていて、
はりきって2作目から読み始めて?????となりました。←すぐに気付いたけどね(笑)
「少年の日の思い出」ヘルマン・ヘッセ (草思社文庫)
短編4編収録。
「少年の日の思い出」は岡田氏訳(『蝶』に「クジャクヤママユ」として収録)で、「ラテン語学生」「美しきかな青春」は高橋氏訳(『青春はうるわし』に収録)で読了。感想投稿済み。
「大旋風」
彼女の愛情を受け入れられなかった理由に彼のプライドと矜持があるなら、
若さゆえの早計かな?とも思えるけど、
単に彼女が好みではなかっただけなら、まぁ、仕方ないわね。
全体的にちょっと現代に寄ったヘッセを読んでいる気分になったのは、
訳者だけではなく、装丁の違いに寄るところが大きいと思う。
それでも、漂う透明感と情景描写の秀逸さは変わらず。
「少年は散歩などしない」
この一文がとても印象的。
そうか。
彼らの行動にはいつだって何某かの意味がある。
「わが愛しのホームズ」ローズ・ピアシー (モノクローム・ロマンス文庫)
ホームズのパスティーシュ。
「極秘捜査」から「最後の事件」へつづく2篇を収録。
ものっっすごい良かった!
前半に漂うストイックな背徳感と、決して口にすることのできない禁断の想い。
やるせなさと諦念とがじわじわと押し寄せて、
『四つの署名』でのワトソンの決断にこんな裏があったとは!
と、切なくなります。
そして後半は忍び寄る悪意に翻弄される怒涛の展開。
散りばめられた彼らの想いを汲み取るたびに泣きたくなって、
最後の最後で……わぁ、そこは是非読んでみてください。
原書もすばらしいのでしょうが、柿沼さんの翻訳が
原作の雰囲気を踏襲していて素晴らしい。
私、ルパン派!とずっと言い続けてるけど、
うっかり鞍替えしそうになりました。←しないけど、でもよろめきそう(笑)
JUNEに傾倒してきた方々には手放しでおススメ。
こういう雰囲気、たまらなく好き。
可能であれば、事前に『四つの署名』を読まれることをお薦めします。
『最後の事件』はWikiでさらっと内容を摑んでおくと、捕捉になります。
「四つの署名」コナン・ドイル (新潮文庫)
扱っているのは殺人事件なんだけど、
全編にわたって漂うおおらかさというか、のほほんとした感じがすごい。
ヒマをもてあましてコカインをキメちゃうって、
今だったら捕まっちゃいます!
謀をする人たちが意外と簡単に人を信じちゃうのも
根っこは単純なのね、という微笑ましさすら感じる始末。
笑ってばかりもいられないのは、
イギリス人からの視点によるインド人の描写が
何だか差別的に感じこと。
これは作品が書かれた時代性なのかな?
事件に巻き込まれた(首を突っ込んだ?)彼らが
終始楽しそうだから、まぁ、いいか、と、
妙なところで納得して読了。
西欧の植民地支配が現代社会に与えた影響は……
とか、根深い方向に思考が飛びそうになったので、
物語へと軌道修正。
「(自分が乗っている)船が焼けてもいいからつかまえろ!」という
ホームズの無茶ぶりに笑った。【ガーディアン必読 63/1000】
「ハイスペックな彼の矜持と恋」夕映月子(シャレード文庫)
「完璧なタチ」と言われる自分の真の望みは、
実は「抱かれる」ことなのでは?
自分一人では解決し得ない悩みをかかえてしまうことは厄介だ。
悩み抜いた槙が意を決して足を踏み入れた店で出逢った三隅。
久しぶりに野性味あふれるフェロモン垂れ流しの
ついでに仕事もできちゃう超絶スーパー攻め様に出会いました。
そんな男に仕事で一目置かれる槙もハイスペックな受け様。
様々な葛藤や言葉不足の認識違いを経たうえでの槙の
「後ろで抱いてあげます」発言は、素晴らしい名言だと思った。
対等な存在として互いを尊重し合う、最高のパートナーに乾杯☆
同じ出来事を槙視点と三隅視点とで語られた二種のペーパーはお得感満載。
垣間見える三隅の嫉妬心がいいね。
「モモンガの件はおまかせを」似鳥鶏(文春文庫)
短編四話収録。
相変わらず馬鹿笑いできる楽しさと、胸を突かれる問題提起とが混在していて、
面白いだけでは終わらない読後感が絶妙。
捨て猫を拾って愛情込めて面倒をみる人もいれば、
飼ったものの、面倒を見きれずに無責任に放り出す人もいる。
ペットを飼っている友だちがよく憤っていることを
彼らも指摘してくれていました。
この巻でプライベートが明らかになった方は、とても納得の出自。
彼らが事件に巻き込まれる遭遇率の高さは突っ込まないでおきましょう。
そこを突っ込んだら、私のお楽しみがなくなってしまうから。
「アッパーカット」が超最高!惚れます。
次点で「捕ってこい」。鬼だ。
胸につかえたどんよりとした想いを払拭するために、
そこだけ読みかえして大笑いして読了。
「ダブル・トラップ Love&Trust EX.」榎田尤利 (SHYノベルズ)
沓澤と核が大好きな私にはとてもとても嬉しいボーナストラック。
ふたりの出逢い編と、本編その後。
なんだ、最初から堕ちてたんじゃん!と言いたくなるふたりですね~。
核の抱えてしまったトラウマをちゃんと理解している辺りが、
沓沢の大人の懐の広さだなぁ。
己の弱さを知っているからこその強さって確かにある。
それを自覚しているから沓沢は強いのか、と、
しみじみ惚れ直しました。
そして、内心の全てを吐き出した核のかわいいこと。
このふたり、本当に好き。
真の意味で一線を越えた二人をしっかり認識した杣さんはさすがです。
テンポよくサクサク読めるシリーズで、楽しく一気読み。
繰り返しになるけど、石原さんのイラストとのマッチングが本当に素敵でした。
「死の臓器」浅野涼(文芸社文庫)
地位や名声やお金を望むのも、飽くなき向上心も結構。
自力でのし上がれるなら、或は誰かの助力を得られるのなら、
どこまでも高みを目指せばいい。
だけど、それらが他人を陥れ、犠牲にし、
法を犯さなければ手に入れられないものならば、
それは身の丈に合わないものなんだよ?
と最初は憤っていたけど、悪役は小物すぎて腰砕けだった。
利権に走る者がいる一方で、
日野医師や日野病院のスタッフの医療や患者に対するスタンスは素晴らしい。
腎臓移植や人工透析については学ぶところが多かった。
身近に移植した友だちや透析を受けている人がいるから、余計にかな。
臓器売買、人身売買を扱った作品では
個人的に『闇の子どもたち』の後味の悪さが半端なかった。
精神的にかなりなダメージを喰らったので、
今のところは読み返す勇気、ないなぁ。
どうでもいいけど、「患者に」という言葉の一発変換は「関ジャニ」と言ってきた私のPC(笑)
「100 Love Letters Love&Trust 3 」榎田尤利(SHY NOVELS)
前の二作とはちょっとテイストが変わってのシリアス展開。
いい。
すごくいい。
天の自立を望みながら寂しさを抱える核。
慣れない隠し事をしてしまったばっかりに拗れてしまった天と正文。
気付いてしまった想いに溺れてしまう前に身を引こうとした核と、
核に対する想いをむき出しにした沓澤。
沓澤の執着と愛情が、個人的にとてもツボ。
冷静さをかなぐり捨てた男の魅力って計り知れない。
今回のお仕事、一通一通届けられる百通の手紙にまつわる
エピソードがあまりにもロマンチックでキュンとしました。
それ以上にラストの沓澤と核の会話がロマンチック。
とても幸せに読了。
蛇足だけど、言いたい!沓澤の無精ひげ姿に身悶えっ!
日頃身ぎれいにしている男のこういう隙ってたまらないよね。
バラ売り不可の兄弟+正文。
そこに沓澤が加わって賑やかな日常が繰り広げられるのかな?
とか、妄想すると楽しい。
あ、杣さんも忘れずに☆
