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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「岳飛伝 三 嘶鳴の章」北方謙三 (集英社文庫)



敵と味方。
もはや、そんな言葉では言い表せない関係を随所で築いていく男たち。
一つ所にとどまっていた梁山泊の、ある意味領土外進出。
彼らの出会いがこの先どう実を結んでいくのか。
あるいは、決裂するのか。
楽しみで仕方ない。
軍を抜け、南の地で開墾し、商いにつながる甘蔗の栽培に挑む秦容。
人の上に立つ資質を持つ者には、何をやっても人がついてくる。
この営みがどんな成果をもたらすのか見届けるのがやはり楽しみ。
一方、軍に留まる史進の孤独がやるせない。
だけど彼は最後まで戦場を駆け続ける宿命を背負っている気がする。

この人たちだって講和に動いているのに!
と、現実社会で起こっていることに憤る。
真逆の話をすると。
秦容の開墾場面では鉄腕DASHの畑作業のシーンがあちこち浮かんできて、
とてもとても楽しかった。





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「恋ひめやも」英田サキ (キャラ文庫)



色々思うところがありながら、モヤっとしつつ読み続け……
最後まで読んで泣きたい気持ちを孕みながら、メッチャ良い話だった、
とじわじわこみ上げる想いを噛みしめました。
書き下ろし部分絶対必要!
胸の内から湧き上がる誰かを想う気持ちはコントロールできない。
想いをそのまま解放できれば良いのだろうけれども。
個々の事情がそれを許さない。
この膠着状態をどう打破するのかと思ったけど。
彼らなりの落としどころの見つけ方はとてもよかったと思う。
来ないかもしれない明日に怯えるより。
今在る今日を大切に抱きしめて生きてほしい。


「基本的に同じ本は二度読まない」という水原。
極僅かな作品を除いて私もそっちの方の人だったけど。
読メをはじめて再読率が格段にあがって、それがまた楽しくて仕方ないので
読メに感謝。
そして、二度読まないのに本棚に本を保管し続けた自分を褒めたたえます。
←自画自賛。いや、単なる収集癖のあるヲタです(笑)
断捨離を繰り返したって、手放す本より残しておく本の方が断然多いわけで、
今となってはそれらは本当に財産だなーと。

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「仏像の本」仏像ガール(山と溪谷社)



何かを鑑賞する際、まずは見て感じてが基本だと思っている。
それが好きか好みじゃないか。
語りかけてくる何かがあるか。
目が離せなくなる何かがあるか。
その対象について詳しく知りたいという欲求はそのあとから湧いてくるもの。
それでいい。
湧いた興味をより深く広げるための第一歩。
専門的……となると物足りないと思うけど、
入門編あるいは初心者編としてこの本は丁度いい。
目にしているからこそ知識として頭に入ってくることもあるし、
知らなかったことの気づきがある。
次に仏像を見に行くときには、忘れずにバッグに忍ばせたい。

個々の名前や言葉を覚えたのって
CLAMPの『聖伝』の影響が一番大きいかな。
それと、途中挫折した藤川桂介の『宇宙皇子』。
10代の時のあやしい基礎知識が今でもお役立ち。(笑)
毘沙門天と言えば謙信公!と言いたくなるのはミラージュ。
震災後に中尊寺で見た仏像が素晴らしかったんだけど、
お名前を忘れてしまった……うう、残念。

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「乙女ゲーで狼陛下の溺愛攻略対象です」松雪奈々 (幻冬舎ルチル文庫)



なんなの、この焦れ焦れした両片想いの人たち!
と、一瞬どちらにも肩入れしてしまったけれども。
よく考えよう。
前世の記憶と「こうあるべきだ」のビジョンに捕らわれ、
現世のエリアスや自分の想いを顧みることのなかったケイ。
傍から見たらどう考えても好きあっているお互いの気持ちが完全においてけぼりで、
王様、そりゃ泣くわ……と、涙ながらのエリアスの告白が本当にお気の毒でお気の毒で
苦笑い。
魔女との落としどころをどうつけるかと思ったら、
なんだか唐突すぎて置いてけぼり。
ま、二人がハッピーだったので気にしなーい。

アドベンチャーワールドに行きたくて行きたくてウズウズしている身としては。
パンダのかわいらしさに身悶え。
コロナが落ち着いたら絶対に行きたい場所のひとつなのです。

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「甘い手、長い腕」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



あたたかくてやさしい物語。
そして、モノづくりの苦労と醍醐味が垣間見られて、
業種がまったく違うながらも、仕事頑張ろう、という気持ちにになってしまう。
理一が父の工場を手伝うことになったのは成り行きだけれども。
父が手がけたシャツに袖を通した瞬間の描写がジワリと染みて、なぜか泣きたくなった。
父の病床で出会った真尋に対する甚だしい誤解に大笑い。
だけど。
互いの仕事との向き合い方とその人柄に触れ、
まっすぐに気持ちを育んでいった二人の想いがとてもまぶしい。
理一と真尋。
家族ぐるみでいい関係を築いていってほしい。

私、今の仕事で扱っている商品に魅力を感じているかというと
ちっとも感じていないので、
自分の好きな商品を扱えるのってホントうらやましい。

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「エージェント 巡査長 真行寺弘道」榎本憲男 (中公文庫)



あの人この人その人。
リアル政治家の誰を指しているのかはすぐわかる。
最初は苦笑いしつつ若干引き気味だったけど、
面白い切り口で突っ込んできたなぁ、と徐々に引き込まれ、
気づけばどっぷり。
政治経済を語りながら、右にも左にもよらず、
今の日本の立ち位置を示してくれていると思う。
だからこそ、ラストに近づくにつれ、戦慄。
怖~、怖~、怖~~~!
「マシな方を選んでもらうしかありません」
選んで、そして都合よく願った方向に事態が動かなかったら、
この国の未来はどうなる?
ものっすごくザラザラした気分が残る言葉だわ。


横浜!行きたい!
散策するだけでも楽しいし、工場夜景クルーズをまた体験したい。
泊まりたいホテルを検索したら、以前は見たことないお得なお値段だった!

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「野獣死すべし」ニコラス・ブレイク (ハヤカワ・ミステリ文庫)



「死んでしまえ」と思うこと。
「死んだほうがいい」と思うこと。
心の中で念じるのは自由だ。
だが、実際に殺してしまうこととなると、
人間社会で生きる限り、超えてはいけない一線がある。
彼の殺意には思わず首肯してしまいたくなる理由があるけど、
法的に告発できる手段を模索すべきだった……と思うのは、
私が自分の子どもを殺されていないからかな。
結果的に大人たちの騒動に巻き込まれてしまった子どもがいることが痛々しい。
それ以外なかっただろうなぁ、と思えるエピローグが胸に刺さる。
そして本を閉じて眺めるこの表紙が物悲しい。

それにしたってですよ。
この作品が発表されたのが1938年!
そういえば南北戦争の話してたなーという個所はあったけど、
年代の古さを全く感じさせない読み応えでした。
【ガーディアン必読114/1000冊】

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「ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道」榎本憲男 (中公文庫)



このシリーズは警察小説という概念を捨てて読んだほうがいい。
政治→宗教→LGBTと、シリーズごとに取り扱うテーマの著者の知識の深さと噛み砕いた説明のうまさに唸る。
俺は俺であり、私は私である。
個は個としての幸せを追求する権利があり、
何が幸せかを決めるのは本人。
他人がそれを決めつけるのは傲慢。
すべての個の幸せを守る仕組が構築された社会が理想……だけど、
万人にピタリと当てはまる仕組みを築き上げることが難しいんだね。
でも考え続けることは大事。
事件解決に裏技みたいな手段が使われるのは突っ込みどころだけど、
エンタメだと思えば無問題。
そんな彼らの関係性が好き。

前作で懸念していたその後がここで伺えてちょっとほっとした。
四作目と五作目のテーマは経済(多分)→パンデミック。
どんな物語が展開するのか楽しみ。
そして作家買いして間違いなさそうな著者との出会いにウキウキ。
本は読むのも楽しみだけど、集めるのも楽しみなのです。


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「岳飛伝 2 飛流の章」北方謙三 (集英社文庫)



雌伏の時。
ただ座して待つのではない。
個々がそれぞれの立場で考えねばならない。
自分に何ができるのか。
どんな未来を築き上げたいのか。
そのために成すべきことを成し、
大きく蓄積された力をまとめ上げるのが頭領。
だが、今、その責務を負う者はいない。
そして、いつもそこに在ると思っていた大きな拠り所をなくし、
時代の変遷を否応なしに突き付けられる。
着実に育っている若い力。
今後に繋がると思える出会いが随所にあり、わくわくする。
古参と若者が同席する会議のシーンが好き。
やはり私は、個々の力が一つに掌握され、大きなうねりとなる梁山泊が見たいらしい。


少しずつ岳飛に対して好意的になってきた自分発見。
先の展開がまったくわからなくて、知りたい気持ちが逸る。
どうなるか先のあらすじをチラ見したいという思いはあるけど、
初読の時しか味わえないドキドキわくわく感をずっと抱えていきたいので、
うっかりネタバレ拾わないようにしないと。



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「ブルーロータス 巡査長 真行寺弘道」榎本憲男 (中公文庫)



最後の一行まで読んだ瞬間「え~~~!?」と声をあげたのは久々。
今でも思う。え~~!?
どう考えてもそれは正しくないと思うんだ。
だって、え~~!?
ラストの衝撃でそれまで抱えてきたことが吹っ飛ぶほど驚いたわ。
あまり馴染みのないないヒンドゥーの世界を、
飽きさせることなく嚙み砕いて説明しながら最後までよく引率してくれた。
おかげで山ほど考えさせられた。
英雄的行為でも殺人は殺人。
ならば、彼がやろうとしたことをあんな方法で正した彼も、やはり間違ってると思う。
とはいえ、続刊が気になって気になって仕方がない。


まさかの展開過ぎてまだドキドキしてるわ。
その後どうなったか、誰か教えて……。
個人的には再び黒木に会えたことがうれしい。
そして、黒木の家に真行寺が自宅を売り払ってまで住んでいるのはもはや萌でしかない。

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