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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「おまえが世界を変えたいならば-神話の子供たち-」榎田尤利 (講談社X文庫 ホワイトハート)




望んで手に入れた強さなんかじゃない。
だけど、強くなるしかなかった。
大切な人を守るための力を、切に願った。
「おまえが世界を変えたいならば」
この後に続くアショクの言葉には背中を押された気持になる。
自分の人生を自分らしく生き抜くために、そう在っていいと思う。
理不尽な力に握り潰される命がある一方で、
この広大な世界には、ユージーン・キーツの支配する世界を壊そうとする人々が、
息を潜めて機会をうかがっている。
漸く出会えた金の狼と片翼で飛ぶ鳥。
二人とも、潜り抜けてきた過酷な環境のおかげで随分と逞しくなった。
世界は、どう変わる?

セシルには冷酷とか非道とか言う言葉を突き抜けて、変態という言葉を進呈したい。
お近づきになりたくない。
「誰かを殺すことによってしか人間になれない」
と言い放った当人は
「殺される」人間に自分がなるかもしれないお可能性は完全に念頭にないんだろうなぁ。
他人を傷つける強さよりも、誰かを守るための強さの方がよっぽど尊い。
だけど、守ろうとする者たちが傷だらけになってしまっている理不尽。

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「片翼で飛ぶ鳥 -神話の子供たち-」榎田尤利 (講談社X文庫―ホワイトハート)



「出来ることをする」ことと「出来ると思ったことをする」ことでは意味が違う。
死と隣り合わせの世界でサラが出来ると思ってしたことは無謀以外の何物でもないのだが、
結局そうやって行動することが彼女の自覚と成長を促していく。
心の準備があって旅に出たエリアスたちと同じような割り切りを、
退路を断たれるようにシティの外に出たサラに即座にしろというのは酷だろう。
とはいえ、彼女が置かれた状況を理解できるようにきちんと諭すエリアスたちの姿勢は立派。
死すら覚悟した旅。
だけど、生きて。
命を投げ打ってでも守るための戦いではなく。
共に生きるための戦いであることを信じてる。


タイトルがとてもいい。
片翼で飛ぶ鳥はいつ、金の狼に出会えるのか?
あとがきを読む限りでは次巻あたりで出会えそうなんだけど。
そして、彼らが出会った世界で何が起こるのか。
いや、現在の世界がどうひっくり返るのか?
うーん。
気になる。

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「愛を与える獣達 『番』と獣は未来を紡ぐ」茶柱一号



短編中編がテンコ盛りで楽しく読了のお借り本。
王様の世代交代が早い国・レオニダス。
おかげで、退任した後の王様はのびのび(やりたい放題)してるのかな。
神出鬼没でフットワークの軽い前々王ヘクトル。
あんなに足蹴にされて転がってる王様いないわ。
だけど、最後肝心なところはビシッと締めるから素敵。
迷える若者たちは愛について悩み、将来について惑う。
全ては、相手をどう思っているか、自分の気持ちがどう動いているか。
悔いのないように動け、と、後押ししてくれる家族の存在があたたかい。
切なくなったり、大笑いしたりで楽しく読了。

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「隻腕のサスラ―神話の子供たち」榎田尤利 (講談社X文庫―ホワイトハート)




シリーズ二作目。
シティとDエリア。
二つの地区に分かれた世界の仕組みと謎が語られつつ、物語は展開する。
繰り返し見る夢の中ですれ違う彼。
あなたは誰?
夢が夢ではなくなることを、遠い世界から使者と共に訪れた双子が彼女に知らしめる。
目を見開いて現実を見据えろと、記憶を失くした彼女に使者たちが告げる。
使者は彼女に救われし者。
揺さぶられる感情は、生きている証。
憎しみを知りつつも優しさを忘れずにいられるからこそ、強く在れると、
彼らはその身で示してくれている気がする。
立ちはだかるのは、運命。
翻弄されるのではない。
切り開くのだ。未来を。

運命の歯車、というものがあるとするなら、
カチリ、とパーツが嵌って動き出したところで物語は次巻へ。
といったところだろうか。
つまり、ものすごく続きが気になる。

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「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いⅡ」」香月美夜



念願の手作り本の完成までの過程を主軸に展開していく第二部第二章。
楽しそうに一生懸命作業に勤しむ面々の姿以外にも、
貴族社会にはびこる差別意識や魔力に関する諸々が平行して語られていく。
なんとも生き辛そうな世界だわ。
転生した世界で裏表なく振る舞うマインのことをうかつだ、考えなしだっていうけど、
マインが異端であるならなおのこと、
神官長もマインの魔力がどのくらいなのか、事前に試すぐらいは
しておいてもよかったと思うよ。
静的に進行してきた物語が一気に動的に転じた終盤。
ぐっと引きこまれたままのラストシーン。
こっちも同調して泣けるわ。

騎士団から神殿へと移った神官長。
文武に長けたマジ万能!な神官長の過去が気になる。
イケオジな雰囲気ムンムンのカルステッド。
この先たくさん絡んでくれるといいなー!と思ってうっかり検索したら
余計な情報を拾ってしまった気がしてただちにブラウザをクローズ。
やばい。
読んでる途中で検索かけちゃいけないんだよ!←時々やらかす。


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「神を喰らう狼」榎田尤利 (講談社文庫X文庫ホワイトハート)



フェンが好き。大好き。
だから、自分の持てるものは全部フェンにあげる。
そんなボーイの気持ちが一途で純粋であるが故に、
涙が溢れて仕方なかった。
ボーイと同じ運命を背負ったリトルもまた、
大好きなローズのために全てを投げ出す覚悟を胸に抱いている。
クローン体である彼らを「家畜」と同等にみなす人がいる一方で
「人間」としてみなして心を痛める人もいる。
あまりにも非人道的な権力なんて叩き潰してしまえと思うけれども、
それはままならない。
だから彼らは戦うのだろう。
命とは。自我とは。生きるとは。
抉られるような鋭さで突きつけられる。→

シリーズ一作目。
全く身構えることなく読み始めてしまったおかげで、
ちょっと呆然としてしまった読後の重厚さが半端ない。
フェン視点の描写がもう少し欲しかったところだけど、
辛すぎて更にダメージを喰らった気がする。
あたしはここにいる、と口にしたリトル。
それは紛れもなく「個」として生きている証。
自我を与えるのなら、奪わないで。
彼らの生きる権利を。


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「世界の果て」中村文則 (文春文庫)



短編5編。
破綻や崩壊を匂わせておいて、彼の世界は決して崩れない。
とうとう壊れたか、と思って息を呑んでも、やはり壊れてはいない。
どんなに息苦しいと思っても歪んでいても、我々はこの世界で生きていく。
「生きる」ことをつづけていく。
それは執着というよりも、ま、仕方ない。生きてくか、というスタンス。
だけど、セックスに対しては異様な執着をみせる彼らには正直うんざり。
本を読むときは暗いとか明るいとか。ハピエンとかバッドエンドとか。
ぶっちゃけそこには興味がなくて、面白いか、面白くないか。響くか響かないか。
ただそれだけ。
彼の作品は響く。だから読み続ける。

読後のモヤッと感は犬!犬どうした!と叫びたいこと(笑)
まぁ、読み手の想像力に委ねられるんだろうけど。
夜の間に解決しなかったことで白日の下に晒される「僕の犬」。
前足を握る描写が妙に印象に残った。


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「教団X」中村文則(集英社)



人生に惑い、生き様を模索する人たちがここにはいた。
癒えずに抱えた過去の傷が膿んで痛んで仕方なくて、
知らず、拠り所を求める人たちが。
「生きる」ということはどういうことなのか。
問いかけられ、思考する端々にぶっこまれてくる国家の在り様。
なるほど、と思い、或は反発する。
考えること。
是と非を見極めること。
多分それは、生きている限り、停滞してはいけない。
文章が俗っぽくなった?と思って読み進めたけど、
著者が常々語りかけてきた言葉に作中で行き当たって泣きたくなった。
彼の伝えたいことは変わってはいない。

カルトに突出した作品かと思って読み始め、方向性が違っていてちょっと戸惑う。
初期作品に比べるとよっぽどエンタメに寄っているのでとっつきやすいとは思うけど、
エロ描写がしつこいので気軽くおススメしにくい。
読書はどこからとりかかってもいいものだけど、
中村作品はここから読み始めるのではなく、やはり順番に追っていってもらいたい気がする。
これは私の我儘。
文庫版でのあとがきがとてもとても気になるので、そのうちそちらも読んでみるつもり。



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「翳りゆく夏」赤井三尋 (講談社文庫)



事件は解決している。
事の顛末もわかった。
だから、もやっとしているわけではない。
ただ、心底気になって、そして知りたくて仕方がない。
その後彼らがどんな人生を選択したのか、を。
「余韻」という言葉とは全然違う。
ただ気になって気になって仕方のない読後。
自分だったら?のifは
「目の見えない人の不自由さは目を閉じただけではわからない」
という千代の言葉通りでしかない。
だから提示してもらいたい、という思い共に
これはこれで完成形なのだと納得できる部分もある。
ものすごい吸引力のある作品だった。

金額あわせのためにポチッとした作品だけど、
とても良い引きだった。
Amazonのカートの中に300冊近く入っていて、
ブックオフでオーダーする時に送料無料まで金額が足りていないと
そこから見合った金額の本を引っ張ってくる……という買い方をします。
だから、ブックオフではコレが欲しい!と明確に意図して買うものの、
Amazonの方は何でカートに入っているのかもはや分からない作品が多数(笑)

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「逆説の日本史 14 近世爛熟編」井沢元彦 (小学館文庫)




「忠臣蔵」との最初の出逢いは年末時代劇。
吉良=悪者というイメージがインプットされること数十年。
アレは史実じゃないんだよ、と教えられた数年前の衝撃はなかなかだった。
え?ってことは吉良が討たれたのはとばっちり!?
と思った当時の私は間違ってなかったと、頷きながら読み進めた第一章。
第二章以降もほぼ知ることのなかった綱吉の治世について等、興味深い話が続く。
というか私、江戸時代を殆どよく知らない。
この時代に頑張った商人の功績が、現代につながっていることを痛感。
竹島問題のルーツもデパート・スーパーの元祖もここから。
情報を消化しきれていないので再読必須。


秋に酒田に行った時に北前船見てきた!と復習気分。
百聞は一見に如かずだね。
本間美術館にも行ってきたけど、これを読んでから行ったら、
感じることはもっと違ったかも。
ま、酒田は何度か行っているので、また行く機会があるはず。
サンファンバウティスタ号。
老朽化の前に乗船できてよかった。
そして、去年、お友達と楽しく遊びに行けてよかった。
■行きたい場所:備中松山城・別子銅山

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