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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「はな咲く家路」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



葵とかずさの義兄弟、
そこに慎一と弓子を加えた家族の物語。
過去と現在が交差しながらそれぞれが抱えた想いが描かれる前半。
彼らの心の機微が染み入るように伝わってくる。
就活や卒業という節目を前に将来のことに思い悩みながらも、
自身の歩む道を見つけていく姿が描かれた後半がダントツで良かった。
迷いに迷ったかずさは、行きついてみればそれしかないという答えにたどり着き、
葵に関しては想像しきれない事態に直面したけど、彼の本質は全く損なわれずに安堵。
慎一と弓子の親としての彼らに対する接し方もしみじみ良かった。


マクドナルドの「マクド」呼びに、何となく懐かしさを感じてみる。
大学の頃「マック」呼びが多かった中で、
関西の友人が四年間「マクド」と言い続けてたわ。
ビスコが関係する本を読んだばっかりだったので、
アイテムでビスコが出てきたときは、あ、このタイミングで読む運命だったんだなーと(笑)


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「動物園で逢いましょう」五條瑛 (双葉社)



番外編5冊目は本編の主要キャラ総出演。
というか、本編主役の葉山がメイン。
頑固で意地っ張りで実は負けず嫌い。
彼のそんな本質が伺える。
結果的に期待に応えてしまうから、
上司のエディも無茶ぶりし甲斐があるんだろうなぁ。
だから坂下も葉山に仕事を押し付ける。
無能だと判断した人間に仕事を任せることを良しとしない男だと思うから。
情報漏洩のマイナス影響は、気づかないうちにジワジワ効いてきて、
気づいたときには手遅れという事態になっていそうで怖い。
無自覚の情報提供者にはなりたくないなぁ。
最後のエピソード。
洪とパクが相変わらずで嬉しい。


白か黒か。
きっぱりどちらかに寄ってしまう私は、
巧みに色を変えて人を翻弄するスパイには向かない。←自己分析(笑)

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「朝から朝まで」一穂ミチ (幻冬舎ルチル文庫)



今そこに在る人には、生きてきた年数だけの過去があって。
その過去がその為人を形成し、
それぞれが大なり小なり何かを抱えている。
過去の小さな接点がそれぞれにプラスの効果を催し、
更に現在の接点が恋に発展していく。
ちょっとそれどうなの!?ともどかしいところはあれども、
真っ正直に気持ちを貫いた二人が清々しかった。
自分の知らないところで相手に良い効果を与えている関係って素敵。
仕事と向き合う彼らの姿勢も仕事の内容そのものも興味深かったので、
京平が今後、どんな仕事をしていくのか気になるところ。
彼らのクーデター計画の実現を祈る。


どこで初エッチをするかの会話に爆笑。
「おそろしいこと」確かにその通りだわ。
田島アナのように陰で努力して表では涼しい顔をしている女子、私は好き。
纏った服は戦闘服なのです。

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「赤い羊は肉を喰う」五條瑛 (幻冬舎文庫)



「我々はナチスとは違う」
どこが?
滲む選民意識。
差別的な思考。
大衆心理の操作を楽しんでいる姿勢。
自らの思惑通りに人々が動くという点で悦に入っている。
正直腹立たしいけど、では自分が無意識のうちに誘導されないと言える?
と問われると、残念なことに言いきれない。
例え誘導されても、せめて理性と正しい善悪の判断は持ち得ていたい。
そして偲にはいつか真逆の方向でエスターを越えてもらいたい。
数字・データ・情報ありきで動いている彼らの世界。
こんな仕事の仕方があるんだ、と毎回唸る。
彼らの横のつながりが描かれるのが嬉しいね。

こうなると、長らく積んでいるオルテガの『大衆の反逆』が気になるけど、
まだ手が伸びない。←「読もう!」って流れじゃないんだって、自分で笑ってしまった(笑)

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100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか。 ビスコをめぐるあたたかで小さな物語



人と人。
接点を持ち続ければ、そこには何らかの関係性が発生する。
相手を個別認識するための名称が必要で、
それをあだ名と捉えても良い気もするんだけど。
著者が目指したハードルは高かった。(笑)
表題のことをやり続けたことと記録をとり続けたこともすごいけど、
そもそもやろうと思ったことがすごい。
そんな彼に対するコンビニ店員さんたちの対応はあたたかかった。
売り手側は意外と買い手の顔を覚えてるものなんですよー。
作中エピソードのあんなこと、こんなことがホント素敵だった!
と紹介したいけど、そこは読んでみてのお楽しみ(笑)


もともとがnoteでupされていたものなので、ゆるっと読めます。
そして気持ちはほっこり。
小説以外の文章って久しぶりに読んだけど、楽しかった。



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「異世界で調子に乗ったら捕まった 下」嘉野六鴉 (Ruby collection)




語られたハルマの過去に息を吞む。
それでも強く前向きに生きてきたこの子は、
幸せになるために異世界にきたのだと思うの。
一冊に含まれた情報量の多さと、時間の長大さには相当なものがあるけど、
詰め込んだ感も駆け足になった感もないところがうまいなぁ、と。
そして、着地したタイトルに含まれた意味に感じ入る。
アーロンのスペックはホント高かった。
楽しく読了のお借り本。
子ども部屋でごろごろする7匹の子竜。
これ、視覚的に見たい。とても見たい!
そして骸霊を借りながら、行く先々でトラブルに見舞われながら
楽しそうに旅をしている二人がもっと見たかった。


個人的に生き返りはアウトなんだけど、
今回のはアウトと思わせたあとの一発逆転セーフ。
うん。それならありだわ。
慧眼だったアーロン父ブランをちょっと見直した。

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「異世界で調子に乗ったら捕まった 上」嘉野六鴉 (Ruby collection)



転生した異世界で幸運にも精霊魔法を扱うことに長け、
一級の討伐者ランクで異世界ライフを心底満喫している晴真。
この子のメンタル最高。
どんな状況でも日常を楽しめるって強みだわ。
一方、齢千年を超え、退屈に倦んでいるアーロンは、めんどくさがりながらも晴真の任を受け、
結果的にはその晴真に感化され、冒険の旅へ。
倦んだ日々がワクワクしたものに変わっていく様が生き生きと楽しそうに描かれている。
とある事情から番となった二人にふりかかったまさかの事態。
このあとどうなる!?
交互につづられる一人称の口語体がとても愉快。
あっちこっちで笑わせてもらったお借り本。


晴真が「パンダネコ」呼ばわりしているおかげで、
「パルンダニャーク」が「パンダルニャーク」としか読めなくなっている弊害が。
でも、どこにも影響ないよね(笑)

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「パブリックスクール -ツバメと監督生たち-」樋口美沙緒 (キャラ文庫)



スタンの進路。将来。音楽への道。
そして、トラウマからの脱却。
周囲が動いた全ての動機はスタンのためであって、
じゃあ、桂人の想いはどうなるの?と真顔になった。
身を引く覚悟を決め、それでもスタンを支える決意をし、
気持ちを損なうことなくスタンを思い続けた桂人。
そんな最中に他寮の問題まで解決した桂人の器の広さにはひたすら敬意を。
桂人のメンタルが強くなったのは、スタンの、そしてウェリントン寮の仲間のお陰。
今度はスタンの番だよ、と思ったお借り本。
本当の意味で開放することができた弱さ。
ここから、強く在れる。ふたりでなら。


それでも私はメンべラーズは絶対に推さない。
桂人が選んだのがスタンだから。
そして、気持ちが傷つくことがわかっていながら、
裏側から他人を動かして問題を解決しようとする輩には良い印象はないから。
ごめんね、じゃないわよ。

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「3Way Waltz」五條瑛(祥伝社)



日米北朝鮮の三つ巴の諜報戦。
発端は16年前の飛行機事故。
巻き込まれたのは、夫と子どもとの平穏な人生を願った女だった。
そして今、彼女の子どもが過去の柵により窮地に陥る。
単純な三つ巴ではなく、日本の中でもあちら側こちら側とで暗躍し、
北朝鮮側も足並みがそろわない。
それぞれの思惑がごっちゃごちゃに絡み合いながら真実が紐解かれていく様はお見事。
言葉少ないながらも、父から息子への不器用な愛情があたたかくて切ない。
真実と向き合うことを余儀なくされ、
少年のままではいられなくなった恭祐の未来が、揺るぎないものでありますように。



そしてお兄ちゃん、紛らわしかったよ。
『プラチナ・ビーズ』→『スリー・アゲーツ』→『夢の中の魚』→『君の夢はもう見ない』→『3Way Waltz』。
順番で読まないと人間関係が明確に理解できない部分が出てきてちょっともったいないと思う。

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「さみしさのレシピ」一穂ミチ (ディアプラス文庫)



「孤独やさみしさじゃ誰も死ねない」
確かに、物理的には死ねない。
だけど、心が立ち上がれなくなることはあると思う。
抱えたさみしさを一人で埋めることはただでさえ難しいのに。
誰かのぬくもりを知ってしまった後のさみしさは、余計にやるせない。
様々なさみしさを抱えた人たちの物語。
生きていくためにそれぞれが抱えてきた価値観を受け止めたうえで構築していく人間関係が、
癒えない傷の痛みを包み込むやさしさが垣間見えてあたたかい。
「一緒にご飯が食べたい」
さみしかった一人と一人が
そう思える相手とずっと一緒にいられることの幸せをかみしめる。


久しぶりの一穂さんはゆるっと心にしみる良い作品だった。
相手のために本気で怒れる慈雨と実華子はとても素敵な戦友。
だけど、根本的な寂しさを埋めることはできなかったのかもしれない。
咲彦と慈雨のテンポの良い会話が小気味よくて好き。
本人たちが納得してるなら、こういう関係もありだと思う。

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