きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「BL小説」の記事一覧
- 2015.04.06 「Don't touch me」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
- 2015.04.04 「off you go」一穂ミチ(ルチル文庫)
- 2015.03.29 「is in you」一穂ミチ(ルチル文庫)
- 2015.03.25 「meet,again」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
- 2015.03.23 「雪よ林檎の香のごとく」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
- 2015.03.21 「アンフォーゲタブル」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
- 2015.03.16 「ナイトガーデン」一穂ミチ(フルール文庫)
- 2015.03.14 「erotica」榎田尤利(リブレ出版)
- 2015.03.12 「ふったらどしゃぶり」一穂ミチ(フルール文庫)
- 2015.03.07 「イエスかノーか半分か」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
「Don't touch me」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
連から長谷川への触るな。
長谷川から蓮への触るな。
二つ目の「触るな」で、絶妙のタイトルだと思った。
それでも、連が制止を振り切って長谷川の元に歩み寄る一連の描写がすごく好き。
溢れる気持ちが伝わってくる。
上手くまとまったかと思った二人のその後の擦れ違い。
価値観の違い、小さな諍い、感情の縺れ。
怒って、臆病になって、やっぱり失くしたくなくて、勇気を出して逢いに行って。
情景描写も然ることながら、そんな当たり前の心理描写がリアルに伝わってくるから、
この日常の延長上に彼らがいるような気持ちにさせられる。
連のちょっとずれたぶれなさ加減が面白かった。
内容(「BOOK」データベースより)
製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。潔壁症ぎみなせいもあり、悪酔いしたところを、やはり代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさを覚えるが、彼の笑顔も家も居心地がよくて、思いがけず楽しい時間を過ごす。そして数時間後、仕事相手として長谷川と再会するけれど―?大人たちのイノセント・ロマンス。
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「off you go」一穂ミチ(ルチル文庫)
現在と過去を行き来しながら綴られる彼らの過ごした人生。
何気ない仕草から、秘められた彼らの心情が伝わってくる。
所々琴線に触れるとても綺麗な描写があって、はっとする。
だから一行一行を噛みしめるように追ってしまう。
良時、密、十和子で描いてきた一見綺麗なトライアングル。
それぞれが心に蓋をした隠し事があるが故の三角にはどうしても正せない歪があって、
十和子の決意を秘めた行為によってこれまでの関係が壊れていく。
だけどそれは崩壊を意味するのではなく、新たな始まりの兆し。
良時の元へ転がり込んだ密。
それを受け入れた良時。
その時点で未来は決まっていたような気がします。
幼いころから傍にいたが故に関係を変えられなかった十久子と密。
それでも一歩先を望んだ良時と密。
そしてどうにも変えようのない良時と十和子。
形の違ったトライアングルを彼らはずっと描き続けていくんだろうなぁ、と、
想わせてくれる顚末でした。
内容(「BOOK」データベースより)
その朝、就寝したばかりの良時を突然、妹の夫・密が訪れた。海外赴任から帰国すれば自宅はなく、妻・十和子に離婚を言い渡されたという。折しも独り身の良時は密のペースに呑まれ、快適な同居生活へ。幼い頃から共に身体が弱く療養の日々を同志のように過ごしてきた密と十和子、ふたりの絆を誰より知る良時。ふしぎな均衡で繁がり合う彼らは…。
「is in you」一穂ミチ(ルチル文庫)
ツキン、と、胸を刺されるような痛みを随所で感じながら、
読み切った後に残る印象は透明な穏やかさ。
10代の感性はまっすぐで瑞々しくて、歪みがないだけに、
噛み合わずに受けた傷はひどく痛々しい。
紆余曲折を経て13年ぶりの再会。
互いだけを一途に想いつづけたわけではなかった二人だけれども。
奥底に封じた想いは透明なままで、探り合って、誤解して、また傷ついて。
それでも、気持ちを寄せ合わせていく二人の距離感がとても良かったです。
圭輔の性格、すごく好き。
心理描写も情景描写も本当に綺麗で、
一穂さんの作品好きだなぁ、と改めて思いました。
後日談の圭輔視点の話は、やっぱり所々胸が痛かったけど、
合間合間に挟まれる圭輔の独白がかわいくておもしろかった(笑)
そして最初から最後まで美蘭がとても可愛かった☆
内容(「BOOK」データベースより)
香港からの転校生・一束は、日本にも教室にもなじめずに立入禁止の旧校舎でまどろんでばかりいる。そんな一束だけの世界を破ったのが、二つ先輩の圭輔だった。まっすぐな圭輔にやがて心を許し、どうしようもなく惹かれていったのに、向けられる想いを拒んでしまった一束―十三年後、新聞社香港支局長になった圭輔と仕事相手として再会し…。
「meet,again」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
想いが深くなるほどに増す苦しさは、確かに存在する。
離れた方が楽になれるかもしれない。
現に嵐は栫との距離が縮まったことによって、屈託なく笑えなくなってしまった。
でも、離れられない。
関係を絶ったつもりでも、「行こうか」の一言でリセットされてしまう。
理由づけができなくても、理不尽だとわかっていても。
それが、「好き」だということ。
栫は何かが欠落していて、この先もそれが埋められるかどうかはわからない。
だけど、「あなたが存在する世界」で「起きる」ことを選んだ栫。
それは間違いなく、嵐がいてこその覚醒。
「こんにちは」
繰り返されるその言葉が、愛の言葉になる日が来ると良いと思う。
読後は決してすっきりした感じではないけれども。
この余韻を含んだやるせない感覚が好き。
何度も噛みしめて反芻したくなる感じ。
内容(「BOOK」データベースより)
大学構内の生協で働く嵐は、飲み会の席で栫という学生と知り合いになる。どこか冷たい静けさを纒い、独特な言動をする栫と嵐はまったくタイプが違ったが、つかず離れずの友人関係は意外なほど長く続いている。そんなある日、嵐は心の内に抱え続けていた、母の死にまつわる秘密を栫に暴かれて―?ゆっくりと落ちてゆく心を計る砂漏の恋。その後の二人を描いた「hello,again.」も収録。
「雪よ林檎の香のごとく」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
一人で壊せない殻なら、誰かに叩いてもらえばいい。
ままならない現実が辛かったら、誰かに想いを吐き出せばいい。
自分自身で己に課した戒めに雁字搦めになって、
前に進むことができずにいた不器用な二人。
距離を縮めていくエピソードの数々が、怖いもの知らずの高校生らしくて。
それなりの挫折を経験してきた教師らしくて。
ストン、と、胸に落ちました。
まとまってみると、大人げのなさ全開の桂がなんだかかわいい。
桂の幸せを見届けることができた喜びと安堵が伝わってくる、葉子の涙は良かった。
将来に対する心もとなさって、志緒の年代なら誰もが経験するもの。
だからこその青春。
栫のしたことはとりあえず説教部屋行きだけど。
みんな泣き寝入りしなかったのが良かった。
桂の啖呵は大人げのなさ全開だったけど(笑)
りかちゃん、良い子で可愛かったよ。
内容(「BOOK」データベースより)
中学受験も高校受験も失敗し、父の母校に進学する約束を果たせなかった志緒。今は、来年編入試験を受けるため、じりじりする気持ちを抱えながら勉強漬けの毎日を過ごしている。五月雨の降るある日、志緒は早朝の図書室で、いつも飄々としている担任・桂の涙を見てしまった。あまりにも透明な涙は、志緒の心にさざなみを立て―。静かに降り積もるスノーホワイト・ロマンス。期待の新鋭・一穂ミチのデビュー文庫。
「アンフォーゲタブル」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
恋した人を想う気持ちの深さ。
やり遂げようという意思の強さ。
職場の仲間を案じる気持ち。
家族を思いやるやさしさ。
がんばって日常を生きる人たちのたくさんの想いが溢れて伝わってくる。
一穂さんの話が好きだなーと思う所以です。
望に対する想いを冬梧が自覚する場面がすごく好き。
そして封筒に入れたいちょうの葉に託した望みの想い。
それを汲んだ冬梧と一緒に泣きたくなりました。
そして再会。
冬梧の記事を望が追いかけていたということがなんだかじんわり嬉しかった。
穏やかに寄り添って生きていってほしいなぁ、と思います。
未帆ちゃんが本当に良い子だった。
泣いている未帆と途方に暮れる冬梧の脇を通り過ぎようとした静に笑ってしまった。
気持はわからなくもないけど!
でも私も叫ぶわ。「何で無視するんですか!」って(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
ある夜、新聞社勤めの冬梧が証明写真を撮っていたボックスに見知らぬ青年が闖入、身も世もなく泣き出してしまう。お詫びをと連絡してきた製薬会社勤務の望と交流を重ね、冬梧はデートめいて心地いい時間に戸惑う。やがて懇願される形で体をつなげ、すでに惹かれていたのだと観念した冬梧だが、望はその日から「もう会えない」人になっていた―。
「ナイトガーデン」一穂ミチ(フルール文庫)
豊かな感性で生きる柊と、理詰めで生きる和章。
真逆なようでいて、実は分かり合える部分もあわせ持つ二人。
飾らない言葉と偽らない態度。
静かな山の中の自然に囲まれた空間の中で、
過去に大きな傷を抱えた二人がお互いの言葉でお互いのことを語りあい、
次第に気持ちを寄せていく様子がとても真摯に伝わってきて。
ああ、人って、こうやって惹かれあっていくんだなぁ、ということが
とても綺麗に伝わってきた。
お互いの弱さと強さを見失わずに「いい大人」に成長していくことが信じられるラスト。
「一度は物の数じゃない」
挫けそうになったときは、柊の解釈を思い出して頑張ろうと思いました。
内容(「BOOK」データベースより)
静かな山の中で祖父と暮らす石蕗柊のもとに、祖父の昔の教え子だという男・藤澤和章が訪ねてくる。このまま一生山を出ずに生きていく、そう思っていた自分はなんて狭い世界しか知らなかったんだろう…生まれてはじめて触れた人の肌の熱さに和章への想いを自覚する柊。だが彼の瞳はいつも柊ではない“誰か”を見ていた…。「ふったらどしゃぶりWhen it rains,it pours」から一年、消えない傷を抱えた和章の愛と再生の物語。
「erotica」榎田尤利(リブレ出版)
何処か常軌を逸したようなあまりにも濃密な情事。
勘違いと好きすぎる気持ちが暴走した微笑ましい逆転劇。
快楽に奔放な男が知った、未知なる愉悦。
本当の自分を曝け出した男に絆されて踏み越えた一線。
嫉妬に狂った故の暴走……からの立場の逆転。
そして、美しい文体で綴られる書簡の往復と日記と間に差し込まれる胸に迫る小説。
6編の短編のどれもが秀逸すぎて、息を呑むような真剣さで読みふけってしまいました。
しばらく浸っていたいこの読後感を、なんと形容するのが適切なのか、
ちょっと言葉が見つかりません。
ときに秘やかに、ときに大胆に。
あとがきの榎田さんの言葉通りの短編集でした。
内容(「BOOK」データベースより)
弱みを握られ、脅され、ふたりがかりで辱められ―支配するものがその立場を奪われ、悦楽に跪くとき…。『10×3』をはじめ、書き下ろし含む全6編、密室、玩具、極道など、榎田尤利がこだわりぬいた極上のエロティック短編集。
「ふったらどしゃぶり」一穂ミチ(フルール文庫)
ひとつの彫刻作品を見てこみあげる思い。
その思いを、いま、この瞬間に伝えたいという衝動。
きっとわかりあえる。
そんなふうに思える相手に出会えたこと。
それは、たぶん、運命。
誤送信で始まったメールのやりとり。
やり場のない想いは吐き出す場所が必要で、
自分を理解してくれる相手の存在は、ただそれだけで心強い。
他愛もない言葉のやり取りから、真摯な想いを吐き出すまでに至るメールの往復は
胸に迫るものがあり、だからこそ、どん底に落ちた時に縋った言葉が痛い。
どこまでも際限なく求め合う二人の姿が痛々しくて切なくなる。
やっと一歩を踏み出すことができた二人。
お幸せに☆
実は私、一顕と同じ誤送信メールを送ったことがあります。
退職した部長に(爆笑)
レストランの店舗情報だけを送られてきた部長は、
どんな意味があるのかしばらく悩んだそうな。
一方の私は……あれ?届いてない?
ま、いっかー、送るつもりだっただけで実は送ってなかったのねー、
と、のんきになかったことになっていました。
ゴメンナサイ(*^_^*)
内容(「BOOK」データベースより)
同棲中の恋人とのセックスレスに悩む一顕。報われないと知りながら、一緒に暮らす幼馴染を想い続けている整。ある日、一顕が送信したメールが手違いで整に届いたことから、互いの正体を知らぬまま、ふたりの奇妙な交流が始まった。好きだから触れてほしい、抱き合いたい―互いに満たされない愛を抱えながら、徐々に近づいていくふたりの距離。降り続く雨はやがて大きな流れとなってふたりを飲み込んでいく―。
「イエスかノーか半分か」一穂ミチ(ディアプラス文庫)
「半分でいい」と言った竜起に対して「ふざけるな」と怒鳴った潮に全部持っていかれました。
計に対する想いの深さと真摯さ。どれだけ計を大切に思っているかがぶわっと流れ込んできた。
そして「竜基に謝れ」と計を叱った潮に、人間としての懐の広さと誠実さを垣間見た気がした。
大なり小なりの二面性は誰しもが持っているもので、多分みんな使い分けている。
それがあそこまで極端な計は、ある意味凄い。
演じる楽しさ爽快さはあっても、一番楽に息をできるのは、素の自分であるとき。
潮に一括されたあと、「半分じゃいやだ」と泣く計に、
そうやって素直になれる場所を得られて良かったね、と、心から思いました。
計も潮も竜起も、設楽さんも。
仕事に対する姿勢が皆一生懸命なところがすごくよかった。
人知れずの努力があっての高評価。
努力をひけらかしたりはしないけれども、見る人はちゃんと見てくれている。
それは頑張り甲斐があるなぁ、と思いました☆
内容(「BOOK」データベースより)
人気若手アナウンサーの国江田計は極端な二重人格。王子と称される完璧な外面と、「愚民め」が(心の)口癖の強烈すぎる裏の顔を持っている。もちろん誰にも秘密だ。そんなある日、取材で知り合ったアニメーション作家の都築潮と、オフモードの時に遭遇してしまう。幸い都築は、くたびれたジャージにマスクの男があの国江田計とは気づかない。けれど怪我をした都築の仕事を、計はしばらく手伝う羽目になり…?
