きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「小説」の記事一覧
- 2014.02.22 「さみしいうさぎ」飯島雪子(ヴィレッジブックス)
- 2014.02.17 「破軍の星」 北方謙三(集英社文庫)
- 2014.02.13 「いい加減な夜食」 秋川滝美(アルファポリス )
- 2014.02.07 「シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン2」 小路幸也(集英社文庫)
- 2014.01.31 「東京バンドワゴン」 小路幸也(集英社文庫)
- 2014.01.22 「海の底」 有川浩(角川文庫)
- 2014.01.19 「新宿鮫Ⅹ 絆回廊」 大沢在昌(光文社)
- 2014.01.18 「塩の街」 有川浩(角川文庫)
- 2014.01.12 「新宿鮫Ⅸ 狼花」 大沢在昌(光文社)
- 2014.01.05 「空飛ぶタイヤ 下」 池井戸潤(講談社文庫)
「さみしいうさぎ」飯島雪子(ヴィレッジブックス)
【ただ、大切にされていた。
何もかもを覆い尽くして、空気を甘く感じさせるほどに、愛されていた】
静かに語られる恋愛模様。
愛しさに満ち溢れているのに、読み進めていくほど切なくて苦しくなる。
いろいろな形の愛にあふれた物語。
想いを通わせあう愛。
一方通行で実らない愛。
見つけることの叶わない愛。
親が子に向ける無償の愛。
どの愛も甘くて苦しくて寂しくて切ない。
だけど、いとおしい。
悲恋じゃなくて、とても綺麗なラブストーリーなのに、涙が止まらなくなってしまった。
ぬくもりが恋しくなる本。
切なさの欠片は最後までぬぐえないけど、気持ちが暖かくなる本。
内容(「BOOK」データベースより)
燃えあがるような恋ではないけれど、一緒にいるとなんだかとても心地よい―それが菜月と峻の関係だった。一生ずっと続けられそうな、ふたりの大切な恋。だから、峻が実家の喫茶店を継ぐために故郷の仙台へ帰ることになったときも、菜月は平気だと思っていた。電話だってメールだってあるのだから。それなのに冬が近づき、女性に抱擁を売るリュウセイという青年と出会ったころから、菜月は峻のぬくもりを切望するようになる。だけど、それを彼には素直にぶつけられなくて…。せつなくいとおしい、極上ラブ・ストーリー。
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「破軍の星」 北方謙三(集英社文庫)
【私は、どんな時でも、夢にむかって駈けていたい】
南北朝時代の騒乱を駆け抜けた麒麟児、北畠顕家。
潔くまっすぐに生ききった彼の、短くも鮮烈な生涯の物語。
身勝手な朝廷に理不尽な戦いを強いられながらも、
利通と語り合った夢を追うために、まずは通そうとした義。
即ち、陸奥という新しい国を作るために、試みた京の回復。
そんな彼だからこそ、漢気あふれる武将たちが魅せられ、
それぞれの思いを抱いて運命を共にする道を選んだのだろう。
時代が人を殺すんだなーと、泣けて仕方がなかったけれども、
北畠顕家という人物を知ることができてよかったと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
建武の新政で後醍醐天皇により十六歳の若さで陸奥守に任じられた北畠顕家は奥州に下向、政治機構を整え、住民を掌握し、見事な成果をあげた。また、足利尊氏の反逆に際し、東海道を進撃、尊氏を敗走させる。しかし、勢力を回復した足利方の豪族に叛かれ苦境に立ち、さらに吉野へ逃れた後醍醐帝の命で、尊氏追討の軍を再び起こすが…。一瞬の閃光のように輝いた若き貴公子の短い、力強い生涯。柴田錬三郎賞受賞作。
「いい加減な夜食」 秋川滝美(アルファポリス )
シンデレラストーリーかと思いきや、雇われた大学生は自立心旺盛なお嬢様だった!
対する雇用主は何もかもに秀でた超エリートの会社社長。
だけど、恋愛に関してだけはありえないくらいの唐変木。
5年かけて恋しい女に伝えられたのは「自分は彼の愛人である」という勘違いだけ。
35歳にもなって親に「そこまで馬鹿だったのか!?」と言わしめるほどの恋愛音痴。
他が完璧であるだけに妙に笑えるんだけど、振り回される佳乃の方はたまったものではない。
何もかもが周囲にダダ漏れの赤裸々な恋愛事情……自分だったらイタタマレナイ。
とはいえ、半ば強引な結婚を経てのラストは相思相愛の大円団。
軽妙な文体とテンポの良いストーリー展開。
スカッと楽しく読めました!
内容(「BOOK」データベースより)
ハウスクリーニングのバイトをして学費を稼ぐ大学生、谷本佳乃。ある日彼女が、とある豪邸の厨房を清掃していたところ、その屋敷の使用人頭が困り顔でやってきた。聞けば、主が急に帰ってきて、夜食を所望しているという。料理人もとっくに帰った深夜の出来事。軽い気持ちで夜食づくりを引き受けた佳乃が出したのは、賞味期限切れの食材で作り上げた、いい加減なリゾットだった。それから1ヶ月後。突然その家の主に呼び出されたかと思うと、佳乃は専属の夜食係として強引に雇用契約を結ばされてしまい…。
「シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン2」 小路幸也(集英社文庫)
【何にしても生きていればこそですよ】
勘一は堀田家の……というか、東京バンドワゴンの要なんだなーと、
しみじみ実感した巻。
彼がそこにどーんと構えていてくれるから、みんなが安心できる。
東京バンドワゴンの居心地の良さは、もちろん家族みんなの働きっぷりによるところだと思うけど、
そこにいてくれるだけで、なんだかホッとできる勘一の存在も大きいと思う。
彼の懐の広さとあたたかさが、そんな気分にさせてくれるんだろうなー。
帰る家があるのに帰れない。
とても辛い状況だと思う。
ましてや、余命幾許もない身であるのなら尚更だ。
そんな淑子さんに向けた勘一の言葉にジンときてしまった……
家族は絶対に自分の味方。
そんな世の中であってほしいと、切に思います。
藍子さんとマードックさんのスピード結婚にはびっくりでしたー!
内容(「BOOK」データベースより)
東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。伝説ロッカー我南人60歳を筆頭にひと癖もふた癖もある堀田家の面々は、ご近所さんとともに、またまた、なぞの事件に巻き込まれる。赤ちゃん置き去り騒動、自分で売った本を1冊ずつ買い戻すおじさん、幽霊を見る小学生などなど…。さて、今回も「万事解決」となるか?ホームドラマ小説の決定版、第2弾。
「東京バンドワゴン」 小路幸也(集英社文庫)
【人間間違うことありますよね。許せないことあります。
でも、それを許してあげられるのは、許せなくてもそばにいてあげられるのは
やっぱり親子とか家族しかいないと思うんです。(本文はひらがな表記)】
下町で古本屋を営む8人家族+近隣の人たちのあったかくてやさしい物語。
おばあちゃんっ子だった私としてはその8人のなかにおばあちゃんがいないのが残念だけど、
鬼籍に入ってもサチさんはみんなの傍にいて大家族を見守ってくれている。
その語り口調がまた愛情に満ち溢れていてなんだかとっても和みます。
東京バンドワゴン。
本に囲まれていて、カフェまで併設してあるって、なんてうらやましい空間なのかしら?
近所にあったら絶対通っちゃう。
肩の力が抜けて気持ちがほっこり暖かくなる本でした。
内容(「BOOK」データベースより)
東京、下町の古本屋「東京バンドワゴン」。この老舗を営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。60歳にして金髪、伝説のロッカー我南人。画家で未婚の母、藍子。年中違う女性が家に押しかける美男子、青。さらにご近所の日本大好きイギリス人、何かワケありの小学生までひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎ。日本中が待っていた歴史的ホームドラマの決定版、ここに誕生。
「海の底」 有川浩(角川文庫)
【それでも、理解してくれる人は理解してくれる。
そう信じて義務を果たすしかない。】
非日常のパニックの中で奔走する人たちの感情がリアルに伝わってくる。
抱える悩みも憤りも歯がゆさも悔しさも苛立ちも。
恋心も喜びもなんだかひどくリアルに理解できてしまう。
それぞれの立場の人たちの、それぞれの考えや思いが伝わってくる。
歪んだ価値観を指摘され、己の歪みに気づいて彼なりのやり方で尻をぬぐった圭介のことは
好感は持てなかったけれども、その勇気はすごいなーと思った。
自分勝手に騒ぐ子供たちをごまかすことも適当にあしらうこともせず、
まっすぐに真摯に向き合った夏木と冬原のコンビ。
容赦のなさとやさしさと子供たちに対する責任感とが本当にカッコ良かった。
前夜祭に収められた彼らの馬鹿騒ぎ(笑)は最高でした!
そしてそんな彼らの成長を見守る上官たち。
そんな上司の元で働けたら幸せだろうなー。
非常事態を収めるために自分のできる最善のことをしようと奔走した烏丸・明石・滝野……
自国の国民を守るためにどんだけメンドクサイ手続きを踏まなければならないのかを思い知りました。
文句なく面白かったです!
内容(「BOOK」データベースより)
4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧噪は悲鳴に変わっていた。巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている!」自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられていく―ジャンルの垣根を飛び越えたスーパーエンタテインメント。
「新宿鮫Ⅹ 絆回廊」 大沢在昌(光文社)
【お前はひとりではないのだ、と署長は告げたかったのだ】
以下、ガッツリネタバレでしす。
このシリーズを読み続けて……十数年。
読後、しばらく呆然としてしまった。
桃井さんが殉職され、晶との関係も破局の様相を呈し、理解者と安らげる場所を失ってしまった鮫島。
それでも、この先も彼は刑事として生きていかなければならない決定的な業を背負ってしまった。
この人は、どうしてここまで自分を追い込みながら、生きていかなければいけないんだろう?
どうしてここまで孤高の存在であらねばならないんだろう?
切ないなぁ……
新宿署の署長が鮫島に理解を示す言葉を投げかけてくれたことはうれしかった。
だが、桃井を失った心の空洞は、決して埋まらない。
「だって、あんたは新宿鮫なんだぜ」
変わらず、まっすぐに進めという晶の言葉。
この先、この物語はどこへ進んでいくのだろう?
内容(「BOOK」データベースより)
巨躯。恐るべき暴力性と存在感―。やくざすら恐れる伝説の一匹狼が「家族を引き裂いた警官を殺す」という恨みを胸に、22年もの長期刑から解き放たれ、新宿に帰ってきた。事件を未然に防ぐべく捜査を開始する新宿署刑事・鮫島。しかし次々とおぞましい殺人事件が発生、鮫島自身も謎の集団の襲撃を受ける。大男の標的は、誰だ?絡み合う人々の絆が迎える結末とは?シリーズ最高の緊張感と衝撃!待望のノベルス化!長編刑事小説。
「塩の街」 有川浩(角川文庫)
【何とかなるかどうかは分からない。
だが、少なくとも自分が手を伸ばす自由はある。
手は、動くのだ、自分が伸ばそうとさえ思えば。
たとえ、それが届かなくても。】
世界はメチャクチャに崩壊しているというのに。
これは壮大な恋物語だ。
でも、いいなーって思う。
世界なんていらない、あなただけ。
おまえを救うために、世界を救う。
それだけの想いをぶつけあえる誰かと出逢えた二人は、本当に幸せだと思う。
秋葉と父親の和解のシーンは本当に良かった。
できることなら家族はいがみ合わないでいてほしい。
亡くなってから後悔したところでもう、取り返しがつかないのだから。
「あんな恐ろしい災害の中でも人の気持ちは一番強かった」
一番胸に残っている言葉。
諦めない限り、人は街を再興できる。生活を取り戻せる。
そう、信じている。
内容(「BOOK」データベースより)
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが―「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作にして、有川浩のデビュー作!番外編も完全収録。
「新宿鮫Ⅸ 狼花」 大沢在昌(光文社)
【存在するのは知っている。
だが実際にそのものについて何かを考えようとすると
ほとんど予備知識がないと気づくのだ。】
複雑化していく犯罪模様。
正しいものを正しくコントロールするために、蔓延る悪を悪で相殺しようとした香田の考えは
警察官としては根本的に間違っていると思う。
犯罪と対峙する以上、白は白、黒は黒であらねばならない。
因縁浅からぬ関係にあった仙田との関係に決着がつき、
常に対立をし、嫌悪しつつもどこかで相手を認め合っていた香田が職を辞した。
署内での鮫島は相変わらず孤高の存在で、
それでも理解を示してくれる藪や桃井がいてくれることにほっとする。
プライベートで安らぎであるはずの晶を遠ざけようとする鮫島。
彼女を守りたいという気持ちはわかるけど、二人には別れてほしくないんだよなぁ……
ドキドキしつつ、次巻を読むことにしよう。
内容(「BOOK」データベースより)
大麻所持で逮捕されたナイジェリア人の取調べにあたった鮫島は麻薬ルートの捜査に乗り出し、盗品を専門に売買する「泥棒市場」の存在を突き止める。この組織の背後には鮫島の宿敵、仙田がいた。一方、鮫島と同期でキャリアの香田は新設の組織犯罪対策部の理事官へ異動。香田は外国人組織の撲滅のため暴力団と手を組むことを画策していた。シリーズ最大の問題作。
「空飛ぶタイヤ 下」 池井戸潤(講談社文庫)
【しかし、期待したものをすべて失った今、この状況を打開できるとすれば
自分しかいないのだということを、あらためて赤松は悟ったのだ。】
社員のため。家族のため。
巨大な力に決して屈せず、戦い続けた赤松に差し掛かる光。
赤松を見捨てた銀行。救いの手を差し伸べた銀行。
見限った人たち。支えになってくれた人たち。
腐敗組織の中にも杉本や沢田や小牧のように、社の現状をなんとかしようと模索する人たちがいる。
そしてもはや組織にとって害悪でしかなかった悪しき連鎖の中にいた幹部たち。
皆、同じ人間。
人は間違う生き物で、完璧を望むことは酷だけれども。
正しく在りたいと願うことはできると思う。
誰も傷つけることなく、ただ、正しく在りたいと。
諦めずに奔走した赤松の努力が実って本当に良かったと思う。
内容(「BOOK」データベースより)
事故原因の核心に関わる衝撃の事実を知り、組織ぐるみのリコール隠しの疑いを抱いた赤松。だが、決定的な証拠はない―。激しさを増すホープグループの妨害。赤松は真実を証明できるのか。社員、そして家族を守るために巨大企業相手に闘う男の姿を描いた、感動の傑作エンターテインメント小説。
