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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

『女衒夜話』 もんでんあきこ(クィーンズコミックス)






【いつか あんたが 俺を殺ってくれるんだろうと思ってたよ】

何回読んでも、やっぱりこの話好き。
というか。
話もさることながら、あたしは彼女の描く男の人のカラダ……というか、
にじみ出る男の色気が本当に大好きです。
彼女の本は少女コミック・レディコミ・BLに至るまで読んでるけど。
主観で話の良し悪しはあるけど。
でも、彼女の描く男子のカラダは無条件でカッコイイと思っています。大好き。
いや、カラダ大絶賛はさておき。(笑)

一人の女を守れる男になりたがっていた女衒と
「後悔」という感情を知ってしまった殺し屋と
時代の波に振りまわされながらも逞しく生きる女たちの物語。
読後は重たい感じの何かがずしーん、と残るけど、
戦後と言う時代を必死に生きた人たちの話は、ぐっと胸に来るものがあります。
自分の選択した生き方に、誰も後悔していないんだろうなー、と思うと、なんだか切ない……
キリオと裕也の関係が、またいいんだよなー。
キリオの「生きててよかった」という言葉。
裕也の「生きていくれ」という言葉。
誰もが模索した生きることの意味を、残された命に託したい。

内容説明(背表紙より)
終戦直後の東京――。女をかどわかして売り飛ばすことで生計を立てているキリオと、場末のバーを営む殺し屋の裕也。闇を這いずるように生きる二人の男は、ある女との出会いで運命の歯車をくるわせていった…。

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『出口のない海』 横山秀夫(講談社文庫)






【たったひとつ、それだけが気がかりだから、何度でも言う
     幸せになってほしい。幸せになると約束してほしい】

第二次世界大戦の終戦前に展開された極秘作戦、人間魚雷「回天」。
目を逸らしてはいけない現実。
こんな兵器を作ったのは………人間。

宣告された死。
逃げることの許されない現実。
「生きること」の意味。「死ぬこと」の意味。
感情を持った人間であるが故に生ずる迷い。苦悩。
痛いくらい、リアルに伝わってくるのは、彼らが特別な人たちではなく、
ありふれた風景の中にいる、普通の若者だからなんだと思う。
特別な人間ではない、どこにでもいる若者だからこそ、彼らの苦悩や決断に、涙が止まらなくなる。
時代が違えば、彼らは自分であったかもしれないのだ。

時代も、置かれた状況も違うけれども、あたしも自分の人生と真っ向から向き合って
大切に生きていきたいなーと、と改めて思いました。

内容(「BOOK」データベースより)
人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。ヒジの故障のために、期待された大学野球を棒に振った甲子園優勝投手・並木浩二は、なぜ、みずから回天への搭乗を決意したのか。命の重みとは、青春の哀しみとは―。ベストセラー作家が描く戦争青春小説。

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『何もかも憂鬱な夜に』 中村文則(集英社文庫)






【世界に何の意味もなかったとしても、
 人間はその意味を、自分で作り出すことができる】

この世界にいることが、どれほど息苦しいことに感じたとしても。
それでも人は、この世界で命をつないでいかなければならない。
いや。
命をつないでいくことができる、と、続けるべきか。

何故なら。

世界には、すばらしいものや綺麗なものがたくさんあるから。
太古からつながれてきた命の連鎖は、「今の自分のためだけにある」ものだから。

そう思えば、自分の命が、なにか、とても価値のあるものに思えてくるような気がする。
無駄にしていい命も、無駄にしていい時間も、ない。
だから生きる。懸命に。
何かに抗いながら。
何かを模索しながら。

この作品を読んだ後だからこそ。
「共に生きましょう」という作者の言葉が、やさしく、いたわるように、胸に響いた。

内容(「BOOK」データベースより)
施設で育った刑務官の「僕」は、夫婦を刺殺した二十歳の未決囚・山井を担当している。一週間後に迫る控訴期限が切れれば死刑が確定するが、山井はまだ語らない何かを隠している―。どこか自分に似た山井と接する中で、「僕」が抱える、自殺した友人の記憶、大切な恩師とのやりとり、自分の中の混沌が描き出される。芥川賞作家が重大犯罪と死刑制度、生と死、そして希望と真摯に向き合った長編小説。

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『夜行観覧車』 湊かなえ(双葉文庫)






【犯罪を起こさない人間が、決してえらいわけではない】

成績が悪いのは誰かのせい。
評判が貶められるのは誰かのせい。
好きなことに専念できないのは誰かのせい。
そうやって人のせいにするのは簡単だけれども、
その誰かを責め、攻撃することは、たぶん、間違っている。

同じ物事でも、視点が違えば感じ方も違う。
違って当たり前。
そこに誤解や齟齬が生じた場合はそれを正していくことも必要なんだろうけど、
自分の意見や考えをうまく伝えることができないがための家庭内不和が
現代には多いのかなーと、ぼんやりと思ってみた。

根底にあるのは悪意ではなく独りよがりな善意。
「あなたのため」という主張を振りかざす前に、相手の言うことに耳を傾けることができれば。
「自分はこうしたい」ということを、少しでも伝えることができれば。
防げた悲劇だったのかもしれない。

内容(「BOOK」データベースより)
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説

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『瑠璃の雫』 伊岡瞬(角川文庫)






【事件の真相を知って、それでも犯人を許したのなら、どうしてそうできたのか知りたいんです】

綴られる物語は、罪と許しの連鎖。
そして、人間の弱さとやさしさ。
強さは、傷を覆い隠して生きていくために必要な鎧。

長い年月をかけて真実を解き明かしていく美緒。
秘められた過去は現在の彼女たちに何を語りかけるのか?
すべての過去を知り、憎むことよりも忘れることを選んだ彼らに幸あれ。

内容(「BOOK」データベースより)
母と弟の2人で暮らす小学6年生の杉原美緒。母はアルコールに依存し、親類に引き取られた美緒は心を閉ざしていく。そんな折、元検事の永瀬丈太郎という初老の男と出会う。美緒は永瀬の人柄に心を開いていくが、彼はひとり娘を誘拐されており、大きな心の傷を抱えていた。数年後、美緒は事件を調べ始め、余りにも哀しい真実を知る―。家族とは何か。赦しとは何か。今最も注目を受ける気鋭が贈る、感涙のミステリ巨編。


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