きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「土の中の子供」中村文則(新潮文庫)
空を自由に飛ぶ想像なら何度もした。
でも、こんなにも苦しい跳躍を想像したことはなかった。
取り返しがつかない瞬間の後悔がとてもリアルに流れ込んできて、押しつぶされそうになる。
世界はキミに、こんなにもやさしくない。
息苦しい世界の中で、耐えて、耐えて、耐え抜いての転換。
踵を返したのはキミの意思。
たぶん、それは間違ってはいない。
ようやく土の中から一歩を踏み出すことができたキミ。
背負わされていたものをすべて地中に埋め、
いま、初めて世界の中へと踏み出していける。
だけど、忘れないで。
キミは決して一人ではなかったということを。
再読。
そして、私が読んだ唯一の芥川賞受賞作。
(大江健三郎の『飼育』は既読みたいだけど、内容覚えていないのでノーカン)
積読中の芥川賞受賞作が森敦の『月山』と平野啓一郎の『日蝕』。
『日蝕』に至っては、10年以上積んでる気がする(笑)。
そして今回調べて私的に意外だったのが花村萬月。
芥川賞受賞しているんですね~。
……と、イロイロあげてみたけど、まずは中村文則のコンプリかな。
残り6作品。
ちなみに、既読の中での中村作品トップ3は『遮光』『あなたが消えた夜に』『掏摸』なのです。
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