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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「明日の静かなる時」北方謙三(光文社文庫)



黙々と身体を鍛え続ける吉野。
60を超えた身で見据えるのは男の矜持。
一矢報いたい男がいる。
どんなハードボイルドな展開かと思ったら……
還暦を越えたオジサマ方の傍迷惑な大ゲンカ。
巻き添え喰らった多田の腹の据え方が好き。
奥様への遺言が予想外すぎてちょっとよろめいてみた。(死んでません)
どんな状況でも野崎のスタンスは変わらず、
自分の身体を鍛え上げることに対してストイック……というよりもM?。(違います)
「安静とは医者が言うことで、探偵が言うことではなかった」
渋い。とても渋い。
この先、関島がどう係ってくるのか。
わくわくしながら次巻へ。


真理子は吉野に好意を持っていそうだし、だったら
養女が愛人でも血がつながってないんだから別にそこまで大きな問題ないんじゃない?
と、思ったわけですが。
読み進めていって、あ、問題アリだ、と思った吉野の倫理観。都合良すぎ。
好意を持っていそう、というよりも、持っていた、なんだね。
吉野の行動に共感できなかった分だけ、物語とちょっと隙間ができてしまった気がする。
そしてつくづく思った。
北方の料理描写は梁山泊につながる。(笑)


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