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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「楊令伝2 辺烽の章」北方謙三(集英社文庫)



彼の人を断ったその剣で、その者の抱えた業を断つ。
そして彼は、新しく生き始めることができるのだ。
躊躇いもなくやり遂げた楊令の器の大きさを、男たちと共に噛みしめる。
張平、花飛麟、秦容。
育ちも年齢も全く違う子供たちが、
王進の元でまっすぐに育っていく様が微笑ましい。
潜んでいた時期を無駄に過ごした者は一人としておらず、
それぞれの立場で出来る準備をしてきたからこそ、
今ここにきて時は一気に動き出す。
本体に合流しての項充の涙には、胸が熱くなった。
「思い出してしまう人間を持った、俺たちが幸せなんだ」
私もあなたたちに出逢えて幸せです!


この巻にもよく喋るようになった御仁が一人。
喰らった拳……めっちゃ硬そうなんですけど!!
味より硬さが気になって仕方がない。
出来る男、宣賛。
なのに、場所に名前を付けるセンスが壊滅的なところがイイ。
皆で素敵な名前を考えるといい。
彼等の塞は、そうしてかけがえのない拠り所になっていくのだ。



内容(「BOOK」データベースより)

耐えよ、わが友。北方、紅塵が舞いて南方、緋流に染まり、替天旗の揚がる、その日まで。

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