きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「水滸伝7 烈火の章」北方謙三(集英社文庫)
命あっての志。
だが、その志故に、捨てることを厭わない命もある。
「双頭山へ帰れ」
兵たちにそう呼びかけ、自らは空を見上げた男がいた。
「生きろ」と友に言われ、晁蓋の元へと帰り着いた男がいた。
停滞することのない時は、彼らを次の戦いへと追い立てる。
仲間の生き様を胸に刻んで。
ここぞ、という時の林冲の登場シーンは毎回拳を握りたくなるほどたまらない。
ついに梁山泊へと入った宋江。
これまで彼が果たしてきた役割を、
今度は魯達が彼なりのやり方で受け継いでいく。
魯達の出会う男達もまた、たまらない魅力にあふれている。
林冲や史進を「怪物」と呼び、自分を「人間だ」と主張する湯隆。
こんなやりとりが微笑ましい。
北方節炸裂の文章が以下。
『「さらば」その声だけが、聞こえた。なぜ、こんな言葉がある。そんなことを考えていた。』
涙が込み上げるシーンの一方で、北方~~!!痺れる!!と、唸りたくなる、変な忙しさ。
とある人物をwikiで調べてしまったばっかりに、
そこから派生して自分的にはすっかり忘れていたネタバレを盛大に拾ってしまい……
(というか、水滸伝の出来事だと思っていたら、楊令伝の出来事だった)
はい。余計なことはしない方がいいと思い知ったつい先ほど(笑)
読む方に専念します。
内容(「BOOK」データベースより)
聞煥章が宋江の居場所を掴んだ。宋江は太原府の山中に追い込まれ、一万数千の官軍に包囲されてしまう。陶宗旺が石積みの罠を仕掛け、攻撃に備える。官軍は包囲網をせばめ、ついに火攻めを開始した。飛竜軍、朱同と雷横の兵、さらに林冲の騎馬隊が宋江の元へ駆けつけていく。一方、青蓮寺は史進率いる少華山の殲滅を目論む。その謀略に対して、史進はある決断を下した。北方水滸、動乱の第七巻
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