きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「水滸伝6 玄武の章」北方謙三(集英社文庫)
誘いの言葉はいらない。
説得も不要。
ただ、言葉を交わす。
心からの言葉を。
魯達と秦明の対話が静かに響く。
そして、秦明の在り様がとても好き。
彼からいろんなことを学び取ろうとする梁山泊側の柔軟さもいい。
王進のもとで人として深みを増した史進。
彼もまた、在るべき場所へと帰還する。
選ばれた人間の重責を今度は果たし得るだろう。
旅を続ける宋江は、幾人もの男と出会い続ける。
だが、青蓮寺もそれを黙って放置はしない。
何故駆けるのか。
戴宋に己の速さを認めてもらいたいがために
駆け続けた王定六。
胸にぐっときた。
「男がひとり、場所を得た」
彼にもまた、この言葉を進呈したい。
基本的にイヤな登場人物ってスルーして気にしない派なのですが。
あ、この人嫌!と、出てくるたびに思ってしまう、
どうしてもスルーできないお方が登場しました。
むーん。
グインのアリもそうだったんだよね。
アリの場合は「踏んでやりたい」と、日々唸っていました。
ちなみに友だちは「え?アリ嫌いじゃないよ」と擁護派。
好き嫌いは人それぞれ☆
そして今巻は後書きの「読めば、わかる」に大納得。
後書きも解説も書き出しでスルーしちゃうことも多いのですが、
今回はそうそう、そうよね!と、頷きっぱなしでした。
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