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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「闇の底」 薬丸岳(講談社文庫)



【たとえ犯人が捕まったとしても、けっして納得のいく答えは出ないだろう】

殺人を抑止するために、かつての犯罪者を殺す。
それは是なのか、或は非なのか?
司法や警察は何のために存在するのか?
その模範回答と、家族を殺された遺族の側の感情は、必ずしも一致するものではないだろう。
だから処刑人としてのサンソンが擁護される。
だが、それはとても怖くて悲しい世の中だと思う。
犯罪はなくならいない。それが現実。
それ故、刑事の仕事も潰えるいことはない。
妹を殺した犯人と対峙させるというやりかたで、長瀬の刑事としての成長を願った藤川。
身勝手だと思った。
誰しもが強く在れるわけではない。
そして、誰しもが赦せるわけではないのだ。


内容(「BOOK」データベースより)

子どもへの性犯罪が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者が殺される。卑劣な犯行を、殺人で抑止しようとする処刑人・サンソン。犯人を追う埼玉県警の刑事・長瀬。そして、過去のある事件が二人を結びつけ、前代未聞の劇場型犯罪は新たなる局面を迎える。『天使のナイフ』著者が描く、欲望の闇の果て。

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