きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ヘブンノウズ 足跡」英田サキ(SHYノベルズ)
温泉旅行にクリスマス。
居心地の良い空間で、人情味溢れる人たちと共に過ごすあたたかさ。
それなのに、それぞれが抱えた想いに泣かされて切ない気持ちで読了。
6歳のミツルの、兄に対する健気でいたいけない想い。
サンタへの願い事に涙が滲んだ。
旭の渋澤に対する報われない恋情。
セフレでもいい、と言いながらも、旭は関係が進展することを切望している。
心の壁に穴を開けたいと言ったのがその証。
だけど、それは渋澤の心の在り様の問題であって、旭にはどうしようもないのだ。
そして、渋澤の想い。
罪を断罪する彼の厳しさは、自らも贖罪を抱えていることを示している。
この先どうなるのかな?ドキドキだわ。
作中での「足跡」の定義がいい。
「生きていくってことは、足跡を残していくってこと。
その足跡でどんな人生を歩んできたかわかる」
揺らいでも、迷っても、遠回りでも。
自分が進んだ方向が進むべき道だったのだと。
思える足跡を刻みたい。
内容(「BOOK」データベースより)
ベストセラー作家の渋澤征武にイラストの才能を見いだされた千野旭は、幼い弟のミツルと一緒に渋澤邸で暮らすようになった。渋澤は恋人をつくらない主義だと自ら宣言していたが、旭は渋澤のキスが忘れられずにいた。あのキスはなんだったのか、何か意味はあったのか?本当は自分の気持ちに気づいているのではないだろうか?旭は渋澤が気になってしかたがなかった。そんなある日、旭は渋澤たちと温泉に行くことになって!?―。
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