きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「弔愛~甘美な悪魔の囁きに~」鳩村衣杏(ガッシュ文庫)
【完璧な人間がいないように、完璧な愛などどこにもないのだ】
忍耐と諦念の中にいた憂里が、自らの力で立ち上がることを決意する。
そして、城上もまた、現状を打破するための最良の策を模索していた。
少しずつ変わろうと、いや、変えていこうとする意志が運命を揺り動かす。
願わなければ、そして、動かなければ何も変わらない。
一之瀬が引き合わせた出逢い。
彼が願った通りに収束するのが一之瀬に対する手向けだとするなら、
これ以外はないエンディングだろう。
「完璧な人間がいないように、完璧な愛などどこにもないのだ」
故に、愛とは育んでいくもの。
「与え合う」ために抱き合った二人の雰囲気がとても好き。
満足な読後感。
ハードボイルド好きにはたまらない一冊でした。
内容(「BOOK」データベースより)
愛した男が、親友を殺した―?私立探偵の城上が、託された遺言で捜し始めた亡き親友の弟。その過程で巻き込まれた、日本と極東の間にある闇の利権争い。見つけた弟は、その渦中で逃れられない檻の中にいた。抗争に終止符が打たれる時、親友の死の真相とともに城上は辿り着く。愛を壊すばかりだった自分が本当に愛しいと思う、最後の男に…。探偵、バーテンダー、極道、製薬会社社長、麻薬取締官、グルジアマフィア…闇に息する男たちの、愛を弔う哀歌。
PR
COMMENT