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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「友罪」薬丸岳(集英社文庫)



人と人。
出会った時から始まる繋がり。
人となりを知れば、情が移る。
相手がどんな過去を背負っていても
知らなければ、過去は現在に干渉しない。
けれども。
殺されてしまった人たちには、その先の人生はないことを忘れてはならない。
彼らを失った人たちの悲しみも、永遠に癒されない。
己が犯した罪から目を背け、逃げることは許されない。
贖罪は生涯しつづけなければいけない。
心情的に殺人者を忌避することは致し方ないことだろう。
だが、それよりも罪深いのは裏切り。
そして、さらに忌まわしいのは関係のない興味本位の者たちによる、プライバシーの侵害。

「あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?」
その問いに関する答えは、実際に当事者になってみなければわからない。
結局は当人同士の“関係性”に依ってしか判断できないものだろう。
問いかけられることすべてが、終始重くて苦しかった。
まともに向き合うのが辛かったので、感情を遮断して読むしかなかった。
それにしても益田……


内容(「BOOK」データベースより)

あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。

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