きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「名前探しの放課後 下」辻村深月(講談社文庫)
誰かのために一生懸命になれること。
誰かの言葉を信じられること。
そして、目の前のことに全力で取り組むことのできるひたむきさ。
伝わってくる登場人物一人一人の気持ちがとても心地よくて、暖かな気持ちになれる。
そんなストーリーでした。
自力では手に負えない部分は、無条件に甘えるのではなく、
対価として労働力を提供したうえで大人の手を借りているところも好印象。
読後の叫びはうまいなー、と、もったいないなーと、この二言に尽きました。
伏線の張り方とか、10代の子たち特有の人との繋がり方とか揺れる心理とか。
そういうのの描き方はとても上手いなーと思う。
もったいないのは……この本だけだと、多分最後に???ってなること。
『ぼくのメジャースプーン』を事前に読んでることが必要条件。
(できれば『凍りのくじら』も)
続編とかシリーズとか。そんなふうになっていれば親切なのになーと思います。
とはいえ。
とてもキレイに着地したなー、というお話でした☆
内容(「BOOK」データベースより)
坂崎あすなは、自殺してしまう「誰か」を依田いつかとともに探し続ける。ある日、あすなは自分の死亡記事を書き続ける河野という男子生徒に出会う。彼はクラスでいじめに遭っているらしい。見えない動機を抱える同級生。全員が容疑者だ。「俺がいた未来すごく暗かったんだ」二人はXデーを回避できるのか。
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