忍者ブログ

きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「惑いの森」中村文則 (文春文庫)



短編はあまり好んでは読まない。
そして、最近の著者の作品とは相性が良くなかった。
そんなマイナス要素は一作目を読み始めた瞬間に霧散する。
50篇の短編で構築された一つの世界。
即ち、著者の紡ぎ出した森の中に惑うことなくスッと入り込んでいく。
森の中の木々が伝えてくれるのは、
包み込むようなやさしさと、やわらかさ。
尖った異物感。そして不快感。
一作一作を読みながら胸の内に浮かんでくる想いを抱いて
浮遊する空間は99%心地よい。
漂う世界のその心地よさに、安堵の息をつく。
また森の中へ足を踏み入れたくなる読後感。

蜘蛛の言葉がエロティック。こういうエロスは歓迎する。
緊急ボタンに体当たりするネコ、頑張った。
クマのぬいぐるみの想いが切ない。
そして「鐘」。そうだよね、と、全力で頷きたい。

拍手

PR
  

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 5 6 7 8
11 12 13 15 16
18 19 21 23
24 25 26 27 28 29 30

フリーエリア

プロフィール

HN:
みやこ
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

Copyright ©  -- きままに読書★ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]