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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「永遠の仔 一」幻冬舎文庫(天童荒太)



「変われたなら、どれだけ楽だったろうな……」

同じ過去を、罪の意識を共有する三人の男女の十七年ぶりの再会。
それは偶然ではなく、文字通り、運命だった。
それぞれが抱えていた過去の傷は十七年の時がたっても風化などしておらず、
三人が出会った瞬間、胸の内に抱えていた想いが一気に溢れ出す。
それは、再会の喜びではなく、過去に縛られた者の慟哭に近しい。
現実が過去に呑みこまれる。そんな息苦しさを感じて仕方なかった。
親の愛情と庇護を必要とする子供に対する、実の親からの虐待。
心を殺された子供たちの声なき悲鳴が胸を抉る。
過去に縛られたまま大人になった彼らの行く末は……?

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