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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「海嶺 神尾シリーズ6」北方謙三 (集英社文庫)



これまでの展開から想起させられる≪起こり得る事態≫を覚悟して読み始め、
バカげた試練に身を投じなければない事態に激しく憤る。
だが、裏切られる。
その覚悟は、見事なまでに覆され、
まさかの展開に込み上げる想いを噛みしめる。
心憎いよ、北方。
血の柵を背負った、国籍の異なる少年・マリオとの出逢い。
自由を手に入れるために戦うことを決意したマリオ。
彼と係わっていく中で、死んでもいいと思っていた神尾の胸に芽生えた想い。
「生きたい」
これ大事。とても大事。
シリーズ最終話でこの想いを神尾から引き出せたことに、
とても大きな意味がある。


そして私は成長した秋月の姿にちょっと悲しくなった。
八木も指摘していた。「いい変わり方じゃない」と。
強くなってほしかった。
そう願った通り、強くなった秋月。
だけど、そうじゃない、と。
私の心は軋んだ。
イイ男には変わらないんだけどね。
負う必要のない業まで背負いこんでしまいそうな強さが辛い。
だけど、彼は言うのだ。
「これは俺の選択だ」と。
誰にも責任をなすりつけない強さと潔さ。
それは。この物語の誰もが備えていた気質。







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