きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「白日」北方謙三 (小学館文庫)
彼がその村で費やした時は身の内のエネルギーを満たすために必要な時間。
漁も、ルアー作りも、料理も。
船も三科も、一夜限りの女も令子という存在も。
全てが糧となり得るものだった。
彼が再び鑿を手にするために。
小手先ではなく、魂で作品を創造する芸術家が向き合うのは己の内面。
吐き出すのは自らの魂。
他人の才に打ちのめされた芸術家が再び創作に携わるとき。
彼が生み出す作品はより凄みを増し、他者を圧倒するほどの情念が籠り、魂が宿る。
全てを吐き出した芸術家は再び沈黙の時を過ごす。
いつかまた、その手に鑿を握る瞬間が訪れるまで。
北方仲間の読友さんたちご推薦作品。
うん。
期待通り面白かった!
グイグイ引き込まれたよ。
三科の家がとても気になった。
外装は市販の安物で、内装にお金をかけた建物。
それだけでもそそられるのに、
東側の壁面が本棚で全部本で埋まってるって!
素敵すぎる。
良いルアーの根拠が「俺が食らいつきたくなった」っていうのがイイね。
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