きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「退出ゲーム」初野晴(角川文庫)
【きみたちがこれから経験する世界は美しい。
しかし同時にさまざまな問題に直面するし、不条理にも満ちている】
青春真っ只中の高校生たちの元気いっぱいな物語。
4編の短編からなる本書では、思春期の悩みや問題ごとだけではなく、
家族の在り方や、一人の人間の生死観まで、実に深い部分まで緻密に描かれている。
例えば「エレファンツ・ブレス」
奇天烈な導入からはじまるこの物語は、
一人の女子中学生の悩みからベトナム戦争にまで話が及ぶ。
いろいろと考えさせられた。
それでも物語の主軸は彼らの所属する吹奏楽部にある。
弱小だった吹奏楽部で部員を増やしながら
吹奏楽の甲子園に出場することを目指す彼らの今後の物語を読むのが楽しみだ。
そしてハルタとチカの恋の行方も気になるところ。
内容(「BOOK」データベースより)
「わたしはこんな三角関係をぜったいに認めない」―穂村チカ、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみのホルン奏者。音楽教師・草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る2人に、難題がふりかかる。化学部から盗まれた劇薬の行方、六面全部が白いルービックキューブの謎、演劇部との即興劇対決…。2人の推理が冴える、青春ミステリの決定版、“ハルチカ”シリーズ第1弾。
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