きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「銀河英雄伝説10 落日篇」田中芳樹(創元SF文庫)
【伝説が終わり、歴史がはじまる】
巨大な星が輝きを止め、一つの時代が終わりを告げる。
古い体制を打ち崩し、新しい礎を築きはじめるまでに、
どれほどの血が流れたことだろう。
戦い続け、そして生き残った彼らに、ひと時の平穏を。
何が正しくて、何が間違っているのか。
価値観は人それぞれで、見方によって正義は変わる。
二つの正義は相容れない。
故に、人類の歴史は戦いの歴史。
太古から繰り返されてきた争いは、銀河でもまた、繰り返される。
銀河の英雄たちの戦いは、あまりにも鮮烈で、あまりにも潔く、
そして、あまりにも哀しかった。
流麗な文章で綴られてきた銀河の英雄たちの物語。これにて終幕です。
何度読んでも褪せることなくおもしろい。
そして、何度読んでも気持ちが掻き乱されます。
巻を重ねるごとにそれぞれの個性が際立っていって、
愛着や親しみが増した分、哀しみも深かった。
でも、出会えてよかった。
心からそう思える物語です。
内容(「BOOK」データベースより)
腹心の部下ヒルダを皇妃に迎え、世継ぎの誕生を待つばかりとなったラインハルト。旧同盟領に潜む地球教残党のテロ、元自治領主の暗躍、度重なる病の兆候など懸念は尽きないが、数々の苦難を経て、新王朝はようやく安泰を迎えたかに見えた。一方、“魔術師ヤン”の後継者ユリアンは、共和政府自らが仕掛ける最初にして最後の戦いを決断する。銀河英雄叙事詩の正伝、堂々の完結。
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