きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「頭の打ち所が悪かった熊の話」安東みきえ(新潮文庫)
熊が頭の打ち所が悪くなるような憂き目にあった原因にビックリの表題。
トラと旅人の対話はラスト一文にぞぞぞぞ、となるも、少し先の話で顚末が知れてほっとした。
表裏オッケー、ってところで、ヘビ、すごいな、と感心し、
カラスは幸せになれない鳥なんだとちょっと淋しくなる。
幸せは、すぐ目の前にあるのにね。
オタマジャクシとヤゴの友情物語。
お互いのために集めた小花と葉っぱ。
そっと捨てたのは成長の証。
シカ……悩みすぎるとハゲるよ。
そして最後はツキノワグマ。
グサグサくる話もある中、とっても可愛らしい物語で終幕。
文中で何気なく放られる言葉の遊び心とセンスの良さに唸る。
これは手に取って開いたときの心理状況で、
どの物語が一番心に響くか変わってきそう。
自分では多分、手に取ることがなかったであろう本。
ゆずって下さった読友様に感謝。ありがとうございます。
出逢えて良かった一冊です。
内容(「BOOK」データベースより)
頭を打ってすべてを忘れてしまった熊が探しはじめたのは、愛するパートナー、レディベアだった。彼女は乱暴だったけど、熊はそんな彼女に会いたかったのだ―動物世間のよもやま話に奇妙で不思議な現実がみえ隠れ、これって、私たちのこと?生き物世界の不条理がキュンと胸にしみる、シュールで痛快、スパイシーな7つの寓話集。イラスト全14点収録。話題のベストセラーを文庫化。
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