きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「風裂 神尾シリーズ5」北方謙三 (集英社文庫)
神尾が依頼人の人生に巻き込まれるのか、
依頼人が神尾の生き様に引き込まれるのか。
もはやどっちがどちっちかわからなくなってきた。
死に焦がれるからこそ、死に嫌われる神尾。
安らぎに目を閉じることに甘んじるなと、責められているかのように。
或は、その業故に背負う荷物は増えていくのだと戒められているかのように。
自責と諦念に縛られた神尾は、ただ手を貸し、そして導くだけ。
彼らの望む方向へと。
そして、自らの足で立つことを教えられ、成長著しい命が散って行くやるせなさを噛みしめる。
今作に至るまで、余りにも多くの命が失われた。
だからこそ思う。軽々しく扱っていい命など、ないのだと。
前作がガス欠を気にしながらの砂漠の疾走だったせいか、
例え山道でもきちんと舗装された道路をガス欠の心配なく走ることのできる安心感半端ない。
やっぱ車は走ってナンボ。
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