きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「美しさと哀しみと」川端康成(中公文庫)
【そう言うけれど、家庭ってけっこう堅固なものよ】
日本語の美しさにぐっと引きつけられる。
濡れ場ですら上品に書き上げるその語彙力と筆力には、
魅せられるわけですが、
余計な事しかしなかった不倫男とちょっと大丈夫?という変質的な女に
どうしても感情移入ができずに読了。
身勝手な思い込みで暴走したけい子には嫌悪感しかなかったし、
彼女の危うさと妖しさに気付いていながらも、
窘めることのできなかったいい年した大人たちにも、悲劇の責任はある。
大木と音子が恋に落ちた経緯がわかれば、
受け止め方はもう少し違ったのかなぁ、とは思いますが、
結果ありきだと、どうしたって大木の常識に疑問を抱かざるを得ない。
頑張っていいとこ探しをしようとしたけど、できなかった敗北感。
この憤り感満載の読後感がイヤで、この時代の作品は避けてたんだけど、
苦手分野はやっぱり苦手ってことかなぁ。
脱毛クリームっていったいいつから存在するのかしら?と思って調べたら
なんと、紀元前4000年からの歴史があったんですねー。
雑学一つ増えました。
PR
COMMENT