きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「天使たちの探偵」原尞(ハヤカワ文庫JA)
天使たち。
即ち、子どもたちの係わる6篇が収録された短編集。
人と人。
その関わり方が、どれも少しずつ物悲しくて、胸が疼く。
天使たちの探偵はスーパーマンではないけれども。
誠実に彼らと、そして仕事と向き合い、
絡み合った糸を紐解いていく。
『少年の見た男』聡明さ故に、少年の背負ったもの。この先の彼の人生に影を落としませんように。
『歩道橋の男』人の弱さは他人が計るものではない。彼女はあんなにもしなやかだ。
『選ばれる男』清々しい政治家に久しぶりに出会った。少年の笑顔がただ嬉しい。
あとがきにかえての書き下ろし。
その短さで、その密度。
凄いわ!と、唸るしかなかった。原尞、全力でおススメします!
「残念ながら、探偵は無口なのです」
この台詞でなぜか「おしゃべりな殺し屋」を連想した。
原尞と北方。ハードボイルドつながりの、佐賀つながり。
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