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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「その女アレックス」文春文庫(ピエール・ルメートル)



監禁された女の物語は、殺人を犯す女の物語へと変容し、
孤独で虐げられた女の物哀しい人生の物語に帰結する。
と同時に、これは綿密に練り上げられた復讐の物語でもある。
檻の中に裸で閉じ込められ、命の火が消えかけながらも、
生きることに執着した彼女の理由がとても哀しい。
そして女として、とても悔しい。
砂漠に埋もれた砂を探すような警察官たちの地道な捜査には、
ひたすら拳を握り続けたわけですが、
最後の最後であ~!と声を上げてしまった理由。
彼らには復習に加担するのではなく、司法できっちりと決着をつけてほしかった。
そうあるべき立場の人たちなのだから。

とはいえ、最後までドキドキハラハラしながら一気に読ませる構成はお見事でした。


内容(「BOOK」データベースより)

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。

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