きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「七王国の玉座〔改訂新版〕下」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫)
【どうしてみんな、これほどまで盲目でいられたのだろう?】
なんとも読み応えのある物語。
国と国。人と人。
絡み合う煩雑な事情の中で、非常にわかりやすいのが私情と愛情。そして私利私欲。
敵地にも等しい陰謀の渦巻く宮中において、
正しくあろう、慈悲深くあろうとしたエダートが謀られて命を落とす様がやりきれない。
父の死を知って黒の城を抜け出したジョンを、命がけで連れ戻しに来た仲間たち。
ジョンの葛藤を汲んだうえで彼を傍に置こうとした熊の御大。
彼の居場所が居心地の良いものであるかどうかはわからないけれども、
彼が孤独でないことになんだかほっとした。
スターク家の子どもたちのこれからの運命がとても気になる。
ラニスター家でもまた、血の繋がった家族の間でそれぞれの思惑を抱えた不穏な気配がぬぐえない。
そしてターガリエン家の遺児、デナーリス。
ドロゴの元で安寧を得たかと思った彼女に襲い掛かる悲劇。
まだ序章に過ぎない物語。
これからの展開が気になります。
内容(「BOOK」データベースより)
前任の“王の手”は暗殺されたのでは?疑惑を胸に王都におもむいたエダード・スタークは、密かに調査を進めるうちに驚くべき秘密をつきとめる。だが同時に、彼のまわりには覇権を賭けた諸候の怖るべき罠が、幾重にも張りめぐらされていたのだ。一方、南方の草原では、ターガリエン家の遺児が騎馬民族と結託し、“鉄の玉座”奪還を狙う。さらに王国の北を守る“壁”の向こうでは、人知を超えた邪悪な力が蠢きだしていた。ローカス賞受賞。
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