きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「贖罪」イアン・マキューアン (新潮文庫)
静かなる良作。
安堵した後に突き付けれらた真実が苦しくて。
声を上げて泣いてしまった。
第一部で描かれるのは群像劇。
同じ物事を語るにしても、見る視点が違えば捉え方も違う。
真実とすれ違い、ねじ曲がって捉えられていく過程が恐ろしい。
その時彼女が声をあげたことによって奪われてしまった彼らの未来。
続く第二部。そして第三部。
恋人たちの繋がりが潰えなかったことがただ、嬉しい。
その一方で、取り返しのつかない罪は存在するのだと切実に思う。
ちょっと待って、と、反射的に読み返してしまった最終章。
贖罪。
その言葉の持つ意味が、読了後に重くのしかかってくる。
こういう出会いがあるからガーディアン読みがやめられない。
イアン・マキューアン。
他の作品も追いかけたい作家です。
まずは集めるところから。
【ガーディアン必読113/1000冊】
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