きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「静かなる天使の叫び (上) 」エロリー(集英社文庫)
天使。即ち死者。
読み進める間中、苦しく脈打つ胸の鼓動が止まらない。
事件は解決していない。
彼の苦悩もまだ続く。
故にこのドキドキも次巻まで持越し!
……心臓に悪い。←褒め言葉。
アメリカ南部の田舎町で起こった幼女連続殺人事件。
時は第二次大戦の真っ只中。
ヨーロッパでの戦禍の火種は、アメリカの田舎町にまで降りかかる。
偏見や差別、そして姿の見えない恐怖に対する集団心理の恐ろしさ。
この負の連鎖はいつの時代にも当てはまる。
同時に語られるのは少年が大人へと成長していく物語。
痛々しさを孕んだ彼の人生に平穏が訪れる日がくるのだろうか?
カバー裏の内容すら読まずに読み始めたので予備知識なし。
なんか思っていた以上に引き込まれてガツンとやられてる感じ。
聡明だった彼女が精神的に壊れていった様がものすごく切ない。
「みんなが思ってることと実際にあったことは同じではない」
うっかり喋ったことがSNSで拡散されてしまう時代において、
気軽く発した言葉がとんでもない何かを引き起こしてしまう可能性が十分にある、
ということを改めて刻む。
【ガーディアン必読 79-1/1000】
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