きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ナイトガーデン」一穂ミチ(フルール文庫)
豊かな感性で生きる柊と、理詰めで生きる和章。
真逆なようでいて、実は分かり合える部分もあわせ持つ二人。
飾らない言葉と偽らない態度。
静かな山の中の自然に囲まれた空間の中で、
過去に大きな傷を抱えた二人がお互いの言葉でお互いのことを語りあい、
次第に気持ちを寄せていく様子がとても真摯に伝わってきて。
ああ、人って、こうやって惹かれあっていくんだなぁ、ということが
とても綺麗に伝わってきた。
お互いの弱さと強さを見失わずに「いい大人」に成長していくことが信じられるラスト。
「一度は物の数じゃない」
挫けそうになったときは、柊の解釈を思い出して頑張ろうと思いました。
内容(「BOOK」データベースより)
静かな山の中で祖父と暮らす石蕗柊のもとに、祖父の昔の教え子だという男・藤澤和章が訪ねてくる。このまま一生山を出ずに生きていく、そう思っていた自分はなんて狭い世界しか知らなかったんだろう…生まれてはじめて触れた人の肌の熱さに和章への想いを自覚する柊。だが彼の瞳はいつも柊ではない“誰か”を見ていた…。「ふったらどしゃぶりWhen it rains,it pours」から一年、消えない傷を抱えた和章の愛と再生の物語。
PR
COMMENT