きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「パブリックスクール -ツバメと殉教者-」樋口美紗緒(徳間書店)
酷い環境下で育ってきたにもかかわらず、
クリアでやさしい気持ちを損なっていない二人の恋。
立場がまったく違えど、自分を殺して他者の為に懸命に献身する二人の姿が痛々しい。
親の庇護がなければ生きられない子どもに対する、その親からの虐待は本当にやるせない。
そして、学校という世界の中に存在する差別や偏見による階級差。
なんとも息苦しい世界で生きる子どもたち。
そんな中でも諸般の事情を俯瞰して、裏で色々糸を引いていたメンベラーズに感服。
散々辛い思いをしてきたスタンとケイトには、今度はお互いの為に心を砕いてもらいたい。
甘やかな日が続くことを願うわ。
出来上がってみれば、スタンがヘタレで犬属性だったことに、微笑ましい気持になってみた。
最終的にはケイトが無自覚に手綱を握っている関係になるんだろうなぁ、という漠然とした思いは、
小冊子を読んで確信に変わりました。
アルバートには周囲の人たちにどれだけ感謝してもし足りないという事実を
胸にしっかり刻んで欲しい。
このシリーズ好きだわ~~、と改めて実感したお借り本。
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