きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ボビーZの気怠く優雅な人生」ドン・ウィンズロウ (角川文庫)
ザ・エンターテイメント!
諾でも死。否でも死。どっちにしろ崖っぷち。
へなちょこな泥棒が伝説の麻薬王になりきって、生き抜くことができるのか?
そして、自分の命すらままならない状況下で、庇護すべきものを抱えてしまったら?
それは、自らの行く手を遮るお荷物にもなり得るし、
持てる力以上のものを発揮できる原動力にもなる。
ティム(27歳)とキット(6歳)のコンビが殺し屋たちの魔の手を躱していく様が
とても楽しくて、時にホロリとくる。
キットを守るためにへなちょこを脱していくティムの成長物語……とは言いすぎか。
へなちょこが最後にみせた決死の覚悟。
おもしろかった。
顔に生涯癒えない醜い傷を刻むと脅され、
口紅でその傷を描くような線を引いたエリザベスの姿が印象的。
誰かのために戦える人たちの芯は容易には折れない。
あとがきの出だしの四行に大笑いして、そのノリわかるわ~、と納得の読了。
次のウィンズロウは、出版順通り『野蛮なやつら』→『キング・オブ・ルール』といくか、
前日譚の『キング・オブ・ルール』を先に読むか。
悩み中。
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