きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ラブ~キス2~」一穂ミチ (ディアプラス文庫)
『キス』続編。
再会を果たした二人の距離感が、リアルというか、ですよね~、というか。
そう都合よくいくわけがない、と突きつけられ、
「四日間だけの恋人」という言葉にハッとさせられた。
二十年近くも一緒にいたのに。
「最初からはじめよう」と言った明渡。
もう一度傷つくのが怖い、なくすのが怖い、という苑の想いを尊重して、
強引に事を運ばず、待てる男になっているところが好印象……なんだけど、切ないね。
日常の積み重ねで再び距離感を縮めていく二人。
最後に辿りついた明渡の願いと苑の想いが素敵。
流れ込んでくる二人の想いに胸が爽やかに熱くなって読了。
自分と境遇のよく似た実留に迷わず手を差し伸べた明渡と、
同族嫌悪と嫉妬めいた想いに翻弄される苑。
鬱屈した感情の発露。そして歩み寄り。
この流れ、とても説得力があった。
久々に読んだけど、やっぱり一穂さん、好き。
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