きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「秘書とシュレディンガーの猫」榎田尤利(シャイノベルズ)
【信じても、信じなくても、裏切られるときは裏切られるのだ。
ならば信じた方がいいと、今になって思う】
舘が自分の想いに気付いてからの展開が良かった。
「きみにとって九億を上回る価値の男なら、そこにいる」
告げられた愛を信じきることができない雨宮に対して、
自分に心を預けることを求めず、ただ自分が信じるから一緒にいようと、告げた舘。
人を信じることの大切さにいつしか毬岡爺が気づいたように、
好きなのに信じられないと訴えた雨宮もまた、
舘の元で大切に甘やかされながら、気づいていくのだろう。
臆病で人慣れしていなくて人間不信で、それなのに、
人を「赦す」ことを知っていた雨宮。
彼を傍に置いた毬岡爺の愛情がそこに垣間見れるような気がした。
内容(「BOOK」データベースより)
シュレディンガーを正しく指摘したひとりに全財産を相続させる―亡き祖父の遺言を聞くため古い屋敷を訪ねた舘を待っていたのは、風変わりな猫探しの遺言と初めて会う従兄弟、それに祖父の美しい個人秘書、雨宮だった。金と権力を信じる舘は、遺言の内容にうんざりしながらも屋敷に滞在することを決める。一方、雨宮は初めて会ったときから、舘のことが嫌いだった。それなのに、舘の挑発に乗ってしまい…!?甘くてほろ苦い大人の恋。
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