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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ひまわりの祝祭」藤原伊織(講談社文庫)



寂寞や感嘆の入り混じった何とも形容のしがたいこの読後感に、いつまでも浸っていたい。
そんな余韻を残してくれるハードボイルド。
登場人物たち会話がとても軽妙で酒脱。
そしてタイトルの妙。
昨日と同じ今日。今日と同じ明日。
変わらない時間のループの中に身を置いていた秋山の周囲がある夜をきっかけに騒がしくなる。
一枚の絵画を巡って多くの人間が水面下で画策し、
係わりを持つつもりのなかった秋山を巻き込んでの騒動となっていく。
その過程で詳らかになる人間模様。
英子の件に関してはやりきれない想いしかない。
秋山や原田の頭のキレ具合はかなり小気味よかった。


内容(「BOOK」データベースより)

自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが…。名作『テロリストのパラソル』をしのぐ、ハードボイルド・ミステリーの傑作長編。

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