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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「わだつみの楊貴妃・後編 炎の蜃気楼12」桑原水菜(コバルト文庫)




それを弱さと詰ることはできないけれども。
共に歩んできた400年をなかったことにされるのはとても辛い。
彼は現実を直視しきれず、夢の中に逃避した。
現実の中に置き去りにされた私は、彼の名で呼ばれて振り返る男に、
「アナタじゃない」と、とても言いたい。
そして、亡者たちは見果てぬ夢を見る。
誰かの犠牲の上に成り立つ夢の成就なんて、絶対に認めない。
友姫と漁姫の悲痛な決意。
そして、偉大なる父、北条氏康と上杉謙信の力をかりて、
どうにかこの戦いには終止符を打つ。
逃げ込んだ夢の中から彼が目覚めることを願いながら、第二部へ。
あなただけは目を背けてはいけないと思うの。

悪夢のクリスマス。
何らかの救済があるはずと信じて買ってすぐに読み始め、
絶望のどん底に叩きつけられたあの日の記憶。
同じく読了して呆然としていた友達と泣きながら電話してた気がする(苦笑)。
おかげで、内容が色々吹っ飛んじゃってて、
あとから読みかえして、え?ここで?ええ??ってなってた。
友人たちと最後まであんなに大騒ぎしながら読みつづけた本って、
後にも先にもこのシリーズだけな気がする。
実際に弥山に登った時の感動は、ちょっと忘れられない。



内容(「BOOK」データベースより)

輝元が放った銃弾は、直江の心臓を撃ち抜いていた。駆け寄った高耶とたった一瞬、視線が結ばれ、それが直江の最期だった。「直江、早くオレを助けてくれ。早く、おまえがいる世界に帰りたい…。」その瞬間、毛利の本拠・萩城一帯を激しい地震が襲い、巨大な火炎の渦が夜空に燃え昇った。高耶の魂の絶叫が、地上に大崩壊を招こうとしていたのだ。衝撃の第一部完結編。


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