きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「わだつみの楊貴妃・前編 炎の蜃気楼10」桑原水菜(コバルト文庫)
失いかけた≪力≫。疲弊しきった精神。
限界に達しかけている直江の想いをねじ伏せるように否定しながら、
離れることを許さない矛盾。
傷つけながら、傷ついている。
それを認めたくない景虎と、諦めてしまった直江。
笑うことすらできなくなってしまった彼らがとても哀しい。
それでも戦いつづけなければならない彼らの業が胸に刺さる。
「限界がきているんだよ」
400年抱き続けた愛憎を越えた想いは、あまりにも重い。
戦国武将に戦艦大和を違和感なく絡めてくる著者の筆力は、改めてすごいなーと。
信長のぶっ飛んだ破壊力にガツン、とやられて次巻へ。
ガッツリ入り込んで読んでしまったら自分が消耗することがわかっているので、
なるべく俯瞰して、感情を切り離して切り離して、が再読の心得。
そこまでして読むの?と、自分を嗤いつつ、読むのです(笑)
宮島、弥山、広島、呉、因島。
自分の脚で歩いた場所はリアルに脳裏に浮かんでくる。
そう言えば私、毛利の墓所・東光寺にも行ったんだわ。
吉川元春、山中鹿之助、村上水軍はこの巻で覚えたかつての私。
戦艦大和のシーンのBGMは長淵剛。
ん?どこまでも心が安らぐ要素がない。
癒し本一冊挟んでから次巻へいこう。←つまり、感情を切り離すことに失敗している(笑)
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