きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「アンフィニッシュト」古処誠二 (文春文庫)
今回の事件は自衛隊内での小銃紛失事件。
前作に引き続き、朝香二尉と野上三曹が事件解決の任を受け、いざ、伊栗島へ。
二人の相変わらずな軽妙な会話の合間合間に浮かび上がってくるのは、
島の在り方、そして自衛隊の在り方に関する問題点。
そして、島民たちの憂いと隊員たちの危機感。
最後はそれらについて考え込んでしまった。
やり方は間違っていても、彼らの言い分は間違っているとは言い難い。
意見を具申したところで容易には通らない。
じゃあ、正しいやり方って?
答えを導き出すことは難しい。
彼らの乗った未完の船。完成する日はくるのかな?
何かが起こってから講じられる対策。
それでもいい場合もあるし、それしかない場合もあるし、それじゃあダメな場合もある。
「安全神話なんかではありません。それは安全願望です」
震災後に耳にした言葉がどうしても忘れられない。
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