きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「コゴロシムラ」木原音瀬(講談社)
揺るぎない自己肯定。
作中から受け取ったものは、この一言に尽きる。
どんな姿であっても、どんな環境で生きてきても、自分は自分。
胸を張って言い切るその姿から伝わるのは、
圧倒的な美しさと力強さ。
そりゃあ、仁科も呑みこまれるだろうよ。
兄と二人、濁りのないとても綺麗な世界で生きてきたことが伺える世界観。
現実と折りあいながらも、
新には彼自身の住まう世界に君臨する唯一の神であり続けてほしい。
ある時点を境に起こった現象には、何らかの原因がある。
突き詰めるのではなく、考えることを放棄し、封じてしまった事こそが悲劇。
帯の「ホラーミステリー」はいらないかな?
ホラーじゃないから。
そもそもホラーに全く食指が動かないので、
自分では絶対に買わないであろうお借り本。
楽しく一気読み。
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