きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ソロモンの偽証 第Ⅰ部 事件 下巻」宮部みゆき(新潮文庫)
【わかっているのは、時を巻き戻せないということだけだ】
それを「隙」と言うのなら、私たちはみんな隙だらけだ。
その「隙」に「悪意」をもってスルリと入り込まれたら、即座に太刀打ちできる術はない。
日がな一日身構えて生きているわけではなく、
ましてや、悪意に晒されるとは、思ってもいないのだから。
結果、対応は後手に回り、悪意に振り回され、新たに失われてしまった命がある。
信じたくない真実を塗り固める嘘。
誰かを陥れるための嘘。
知っていることを覆い隠す沈黙。
叫んでも届かない真実。
負の連鎖が呼び込む厄災は止まらない。
そして少女は決断する。
自らの手で、真実を見つけ出すことを。
健一をこちら側に引き留めることができてよかった。
行夫は本当によくがんばった。
そしてやっぱりメディアは便利だけど、
使い方を誤ったら本当に怖いツールだなぁ、と思いました。
内容(「BOOK」データベースより)
もう一度、事件を調べてください。柏木君を突き落としたのは―。告発状を報じたHBSの報道番組は、厄災の箱を開いた。止まぬ疑心暗鬼。連鎖する悪意。そして、同級生がまた一人、命を落とす。拡大する事件を前に、為す術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、真実を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。
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