きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ソロモンの偽証 第Ⅰ部 事件 上巻」宮部みゆき(新潮文庫)
【彼のいいところを見つけてしまった。
その発見の喜びが、涼子の頬を緩ませていった】
親の心、子知らず。そして、子の心、親知らず。
理解しあい、信頼しあう家族がある一方で、噛み合わない家族は哀しいほどに噛み合わない。
物分かりが良くて、物事が明確に見えている子どもほど、
息をすることが大変そうな学校生活。
そんな中で起こった一人の少年の死。
他人をどれだけ傷つけても意に介さない子供たち。
その子供を諌めようともしない大人たち。
逆恨みもいいところの身勝手な理由で隣人に敵意を抱く女。
自己の在り方を模索する子供たち。
冷静に事態を収めようと尽力する大人たち。
少年の死をきかっけに、彼らの人生がどう揺れ動いていくのか。
次巻へ。
嫌な面を見せられてイラッとして、良いところを見つけて嬉しくなる。
パーフェクトな人間はいない以上、人付き合いは良いところも嫌なところも含めて
その人と一緒にいたいと思うかどうかだよなぁ、とぼんやり思ってみました。
でも家族は選べない。
子どもは親がいなければ生きていけない。
突きつけられたそれぞれの家族像に、色々考えさせられました。
内容(「BOOK」データベースより)
クリスマス未明、一人の中学生が転落死した。柏木卓也、14歳。彼はなぜ死んだのか。殺人か。自殺か。謎の死への疑念が広がる中、“同級生の犯行”を告発する手紙が関係者に届く。さらに、過剰報道によって学校、保護者の混乱は極まり、犯人捜しが公然と始まった―。一つの死をきっかけに膨れ上がる人々の悪意。それに抗し、死の真相を求める生徒達を描く、現代ミステリーの最高峰。
PR
COMMENT