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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「ファイト・クラブ」〔新版〕パラニューク (ハヤカワ文庫NV)



出逢うはずのない二人の出逢い。
いつしか生じる支配と服従。束縛と依存。
盲目的な崇拝の根底にあるものは、徹底的な自己破壊のはずだった。
だが、内に向けられていたはずの破壊衝動が外に向けられていると気づいた時。
後戻りなどできない程雁字搦めに縛られた現状に気付いた時。
生じた彼の驚愕と戦慄は、私のものでもある。
到底理解し得ない彼の歪み。
その歪みが生み出したものに追随する者が増え、
いつしか制御不能になっていく様は、在り得ないことではなくてゾワリとする。
例え生き方を変えるにしても。破壊せずに前進する術を模索したい。

何度か読もうとして手に取って開いて、なんとなく頁を閉じて……を繰り返した本。
私にしては珍しい。
読み終わってみれば、上手いなーと、うならずにはいられない構成でした。
読み進めるうちに途切れ途切れに脳裏に浮かぶ映像。
で、思い出しました。
私、映画を断片的に見ているんですね。
断片的なのは部屋で他のことをやりながら片手間に見ていたから。
誰に薦められたのかまで思い出しました。
記憶って連鎖して蘇るんですよね~。


内容(「BOOK」データベースより)

おれを力いっぱい殴ってくれ、とタイラーは言った。事の始まりはぼくの慢性不眠症だ。ちっぽけな仕事と欲しくもない家具の収集に人生を奪われかけていたからだ。ぼくらはファイト・クラブで体を殴り合い、命の痛みを確かめる。タイラーは社会に倦んだ男たちを集め、全米に広がる組織はやがて巨大な騒乱計画へと驀進する―人が生きることの病いを高らかに哄笑し、アメリカ中を熱狂させた二十世紀最強のカルト・ロマンス。

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