きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「マリアビートル」 伊坂幸太郎(角川文庫)
【ようするに、『ぜんぜん正しくないこと』を『正しい』と思わせることは簡単だって話だよ。
大事なのは『信じさせる側』に自分が回ることなんだ。】
物語の舞台となるのは新幹線の車内。
中盤を過ぎたあたりから、物語は一気に加速する。
奪うものは奪われる世界で生きる彼らの死は、因果応報、或は、自業自得、だ。
現役ではないとはいえ、そんな世界で何十年も生き延びてきたご夫妻は、文字通りの伝説の業者であり、
そんな猛者を相手にして、たかだか十数年生きただけの子供がうまく立ち回れるわけがない。
自身の力に驕り、多くの人の心を弄んだ報いは、必ず受けることになる。
二度目があるのなら、彼はもっとうまく立ち回れたのだろうけれども、さすがに人生は一度きり。
リセットはあり得ない。
パーシーのシールを貼った檸檬の想いと、それをちゃんと汲み取った蜜柑。
無関心なようでお互いのことを理解しようとしていた彼らが好きだわ~
内容(「BOOK」データベースより)
元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。3年ぶりの書き下ろし長編。
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