きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道」榎本憲男 (中公文庫)
このシリーズは警察小説という概念を捨てて読んだほうがいい。
政治→宗教→LGBTと、シリーズごとに取り扱うテーマの著者の知識の深さと噛み砕いた説明のうまさに唸る。
俺は俺であり、私は私である。
個は個としての幸せを追求する権利があり、
何が幸せかを決めるのは本人。
他人がそれを決めつけるのは傲慢。
すべての個の幸せを守る仕組が構築された社会が理想……だけど、
万人にピタリと当てはまる仕組みを築き上げることが難しいんだね。
でも考え続けることは大事。
事件解決に裏技みたいな手段が使われるのは突っ込みどころだけど、
エンタメだと思えば無問題。
そんな彼らの関係性が好き。
前作で懸念していたその後がここで伺えてちょっとほっとした。
四作目と五作目のテーマは経済(多分)→パンデミック。
どんな物語が展開するのか楽しみ。
そして作家買いして間違いなさそうな著者との出会いにウキウキ。
本は読むのも楽しみだけど、集めるのも楽しみなのです。
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