きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「三国志 4 列肆の星」北方謙三 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
時代が動きつつある。
だが、まだ大きな流れには至らない。
誰にでも手が届き得るものであり、蜃気楼に等しいものでもある。
それが天下。
それぞれの戦。
それぞれの駆け引き。
その在り様が魅力的な男たち。
戦の采配や情勢の読み方、そして自らの在り方。
それらをみていれば、戦場で勝つべきものは勝ち、
負けるべきものは負けることに合点がいく。
そして、将来がとても楽しみだった輝ける星が、
戦場に立つ前に夭逝してしまったことが残念でならない。
三国志でも「志」が語られていたことはすっかり記憶から抜け落ちていて、
おぉ!となりました。
「しっかりしろ。あとわずかでいい。しっかりしていろ」
あの状況でのこの言い回し、北方だなぁ、と思う。
わかっていても、胸に響く。
「会いたかった」の言葉に、何故かロイエンタールの死の場面が頭を過ったわ。
「遅いじゃないか、ミッターマイヤー」うっっ、泣ける……
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