きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「八月十五日に吹く風」松岡圭祐 (講談社文庫)
十分な補給も与えられないまま、戦場で放置。
痩せ細ったその体でどう戦えと?
与えられた道筋は玉砕。
は?
ふざけんな。
と、当時の人たちは言えなかった。
言える風潮でもなかった。
人ありきで国がある。
人命は消耗品ではないのに。
そんなことも考慮されなかった戦争。
けれども。
北の地で孤立した五千人の兵たちを救出すべく力を尽くした男がいた。
彼に指揮権をた与えるべく尽力した男がいた。
正しいものは正しいと、叫んだ男がいた。
曲解された日本人像を正そうとした男がいた。
奇蹟は待っても起きない。
だから彼らは動いた。
たくさんの人に知ってほしい真実がここにある。
途中で脳裏を過った名前はヤン・ウェンリー。
彼も同じことをしたんだろうなぁ、という思いと、
彼にもこんな上官がいたら、という思いと。
泣きたくなった。
学生のころに読んだ『きけ、わだつみのこえ』を思い出し、
やっぱり泣きたくなった。
そして、作中で語られる彼らの言葉に涙。
うん。
戦争はやっちゃいけない。
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