きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
「公安捜査」浜田文人(ハルキ文庫)
人間にはいくつもの顔がある。
家族に見せる顔。仕事相手に見せる顔。友人に見せる顔。
多くの人から恨まれた男にも彼を愛する妻がいて、守ろうとするものがあり、
その死を悼む者がいる。
彼、そして彼に次いで殺された男たちの死の真相を追う刑事たち。
独自の判断に基づき、地道な捜査と型破りな捜査が進められるにつれ、
チラリと見えてくる警察内部の腐敗。
反目したり、腐ってたり。
同じ組織なのになーと、いろんな警察小説読むたびに思います。
要の妻・洋子と、要の義父・元警察官の久保と。
「警察官」という職業を主軸に置いた彼ら三人の関わり方はとてもリアルで、
共感はできないながらも、洋子の憤りはなんだか理解できる気がした。
とりあえずシリーズ一作目は人物紹介的な意味合いかと思いきや、
三係の面子の大人しいこと大人しいこと。ネコ被ってます。(笑)
初読の時は要とあまり歳の変わらなかった私ですが、
いまではすっかり追い越してしまいました。
内容(「BOOK」データベースより)
渋谷と川崎で相次いで起こった殺人。被害者は会社社長・松原と渋谷署刑事坂東。詐欺・贈収賄などの疑惑が囁かれていた松原だが、常に追及の手をかわしていた。事件直後警察に届いた、松原と内通していた警察関係者のリストの中には殺された坂東の名が―。北朝鮮への不正送金疑惑に関連して松原に接触していた公安刑事・螢橋は事件の背後関係に迫るのだが…。警察内部の腐敗と不正送金問題に鋭くメスを入れる、迫真の警察小説。
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