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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「名残り火」藤原伊織(文春文庫)



何故彼は、そして彼女は死ななければならなかったのか。
彼らの穏やかな日常を奪った犯人の
あまりにも身勝手で理不尽な動機を思えば思うほど、ただひたすらに口惜しい。
心を許した友のために犯人を探し出していく堀江の手法は
決して褒められたものではないだろうけれども、私は嫌いではない。
最初に法を犯したのは犯人たちの方なのだから。
事実を知った奈緒子のけじめのつけ方はあまりにも壮絶で悲壮すぎた。
危うさを孕んだ堀江のことをきちんと見てくれている人たちがいる。
そんな事実がなんとなく嬉しくなった本作でした。

今回登場の三上社長がかなり癒しになったわ。
素敵なおじ様です!かっこいい~~!





内容(「BOOK」データベースより)

飲料メーカーの宣伝部課長だった堀江の元同僚で親友の柿島が、夜の街中で集団暴行を受け死んだ。柿島の死に納得がいかない堀江は詳細を調べるうち、事件そのものに疑問を覚える。これは単なる“オヤジ狩り”ではなく、背景には柿島が最後に在籍した流通業界が絡んでいるのではないか―。著者最後の長篇。

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